基礎から学ぶ & サステナブル社会に貢献するフィラー活用術

セミナー概要

セミナーのテーマ

  • フィラーの基礎から応用技術まで
  • フィラー活用によるサステナブル社会への貢献
  • コンポジットの配合設計と特性向上

こんな方におすすめです

  • フィラーやコンポジットの基礎知識を学びたい方
  • 高機能な材料開発を目指す研究者・技術者
  • 環境配慮型材料の開発に携わる方
セミナータイトル基礎から学ぶ & サステナブル社会に貢献するフィラー活用術
開催日時

【オンライン配信】
2025年7月9日(水)10:30~16:30
お申し込み期限:2025年7月9日(水)10:00まで

・このセミナーはアーカイブ付きです
 視聴期間:2025/7/10(木)~2025/7/16(水)
・セミナー終了後も繰り返しの視聴学習が可能です。
・オンライン講習特有の回線トラブルや聞き逃し、振り返り学習にぜひ活用ください。

開催場所

オンライン

【オンライン配信】
・本セミナーは、主催会社様HPのマイページより視聴いただけます。
・本セミナーはビデオ会議ツール「Zoom」を使ったライブ配信セミナーとなります。

【アーカイブ配信】
・本セミナーは、主催会社様HPのマイページより視聴いただけます。
・視聴期間は終了翌日から7日間を予定しています。またアーカイブは原則として編集は行いません。

受講料55,000円

各種割引特典あり。詳しくは主催会社のサイトをご参照ください。
・E-Mail案内登録価格(割引)の適用
・2名同時申込みで1名分無料の適用
・テレワーク応援キャンペーン(オンライン配信セミナー1名受講限定)の適用

主催サイエンス&テクノロジー
備考配布資料はPDFデータ(印刷可・編集不可)
※開催2日前を目安に、主催会社様HPのマイページよりダウンロード可となります。

基礎から学ぶ & サステナブル社会に貢献するフィラー活用術

~種類・性質・選定・配合/表面処理・界面制御/混練・分散技術~
~リサイクルや自動車向けコンポジット技術まで~

フィラーへの理解が深められます(種類・性質・機能と選定ポイントなど)
コンポジット研究開発歴40年の講師が、理論と企業の開発現場で役立つ示唆に富んだ実際情報を語ります。

講師

富山県立大学 客員教授/信州大学医学部バイオメディカル研究所 特任教授
理学博士 永田 員也 氏

【経歴】
 1979年 神戸大学工学部工業化学科卒、同大学院工学研究科修了、同大学院自然科学研究科博士課程修了(理学博士)
 1981年~1990年 昭和電工株式会社川崎樹脂研究所
 1990年~2008年 岡山県工業技術センター
 2008年~2014年 旭化成ケミカルズ(株)樹脂総合研究所 特級高度専門職

【本分野での活動】
 現在 富山県立大学 工学部 機械システム工学科 客員教授(文部科学省招聘研究員)および信州大学医学部バイオメディカル研究所 特任教授を兼任。
 一貫して「フィラー充填プラスチック・ゴム複合材料、ポリマーアロイに関する研究、異種材料接着に関する研究、医療用高分子材料に関する研究」に従事。文部科学大臣「科学技術賞技術部門」、日本接着学会賞、日本接着学会論文賞、日本ゴム協会論文賞、金属学会技術開発賞ほか6件を受賞。

セミナー趣旨、ポイント

 フィラーはポリマーと複合化し、ポリマーの特性を大きく向上させたり、新たな機能を付与するために用いる無機・有機化合物で、球状・板状・繊維状の多様な形状で、数十 μm~数 nm の幅広いサイズで、かつ多様な化合物が利用されています。
 所望のフィラー充塡コンポジットを得るためには、フィラーそのものの十分な理解と選択が必要となるほか、ポリマーの種類に合わせた分散性の均質化や複合界面の設計のためのフィラー表面処理、ポリマーとの混合・混練技術といった多岐にわたる知見が必要とな ります。これらの一連の技術により要求特性に合致したフィラー充塡コンポジットが実用化されていますが、経験則で検討が進められる側面もあり、その理解を難しく感じられる方もいると思います。

 本講座では、この分野で40 年近く研究開発に携わっている経験に基づいて、上記の技術を俯瞰し系統的に理論づけした内容を解説します。また、実務に活用頂けるよう各技術の実際やノウハウ・ポイントも押さえて解説します。現在開発競争にしのぎを削っているナノコンポジット、カーボンコンポジット、高熱伝導性コンポジット、環境適合コンポジットなどの研究開発にはこれら技術の理解がなければ、ブレークスルーが出来ないと考えています。
 また最新の話題として、我々の取り組んでおりますセルロースナノファイバーコンポジットや、プラスチックリサイクル、車両の軽量化・電動化等に対応するコンポジットを設計、生産するための基礎知識とサステナブル社会に貢献する実用事例について紹介します。
 現在、取り組まれている課題解決の一助になればとの思いで講演します。

得られる知識

・フィラーに対する基礎知識
・フィラー充塡コンポジットの配合設計と特性の考え方
・ナノコンポジットの位置づけ
・分散・界面評価技術の現状 など

プログラム

1.フィラーの基本理解
  ・ フィラーの役割
  ・ 組成物の特性改善・機能性付与におけるフィラー作用効果の原理
  ・ フィラーの能力を引き出すための要点

2.フィラーの化合物としての分類と性質・機能
  ・ 難溶性塩フィラー
  ・ 天然複合酸化物
  ・ 合成複合酸化物
  ・ 酸化物
  ・ 水酸化物&窒化物
  ・ 炭素系&ポリマー系
  ・ 機能性フィラーの代表例とその機能
  ・ フィラーを化合物として捉えることの重要性
  ・ 用途・目的に応じたフィラー選択のポイント

3.フィラーの表面処理と複合界面の制御
  ・ フィラーの表面とその形成過程
  ・ 表面処理の目的と表面処理剤の役割
  ・ 表面処理剤の種類とフィラー表面との反応機構
  ・ シランカップリング剤の用法と表面反応およびその解析
  ・ 機能性フィラーの表面処理のポイント
  ・ 表面処理の方法とノウハウ
    ・ 乾式処理
    ・ 湿式処理

4.ポリマーとフィラーとの混合・混練技術
  ・ ゴム・熱可塑性樹脂の混練のポイント
  ・ 熱硬化性樹脂の混合と分散のポイント
  ・ ポリマー/フィラー界面状態とフィラーの分散性・組成物の特性との関係
  ・ ポリマー/フィラー界面の評価方法

5.ナノコンポジットの現状と可能性
  ・ ナノコンポジットの現状
  ・ ナノコンポジットの本質と今後の展開-ナノフィラーでなければ実現しない特性は何か!

6.サステナブル社会に貢献するフィラー充塡コンポジットの展開
  ・コンポジットの環境適応事例
   セルロースファイバーコンポジット、フィラーの環境適合、自動車部品の軽量化、コンポジットのリサイクル
  ・将来展望

□ 質疑応答 □