〔初級担当者にむけた〕化学プロセスにおけるラボからのスケールアップ(反応・攪拌・晶析・濾過・乾燥・粉砕・工程別)の基礎と事例集

  • 開催日2025年7月28日(月)
  • 形態オンライン【アーカイブ配信あり】

セミナー概要

セミナーのテーマ

  • 化学プロセスのスケールアップの基礎
  • 各工程(単位操作)でのトラブルと対策
  • スケールアップ製造におけるリスク管理と操作簡略化

こんな方におすすめです

  • 化学プロセスのスケールアップに携わる初級担当者
  • 医薬品・化学品製造に関わる技術者
  • ラボ実験の結果をスケールアップ製造につなげたい技術者
セミナータイトル〔初級担当者にむけた〕化学プロセスにおけるラボからのスケールアップ(反応・攪拌・晶析・濾過・乾燥・粉砕・工程別)の基礎と事例集
開催日時

【オンライン配信】
2025年7月28日(月)13:00~16:30
お申し込み期限:2025年7月28日(月)12:30まで

【アーカイブ配信】
視聴期間:2025年8月18日(月)~2025年8月29日(金)
お申し込み期限:2025年8月18日(月)まで

【オンライン配信】
・受講者特典としてこのセミナーはアーカイブ付きです
 視聴期間:2025/8/18(月)~2025/8/29(金)
・セミナー終了後も繰り返しの視聴学習が可能です。
・オンライン講習特有の回線トラブルや聞き逃し、振り返り学習にぜひ活用ください。

開催場所

オンライン

【オンライン配信】
・本セミナーは、主催会社様HPのマイページより視聴いただけます。
・本セミナーはビデオ会議ツール「Zoom」を使ったライブ配信セミナーとなります。

【アーカイブ配信】
・本セミナーは、主催会社様HPのマイページより視聴いただけます。

受講料49,500円

各種割引特典あり。詳しくは主催会社のサイトをご参照ください。
・E-Mail案内登録価格(割引)の適用
・2名同時申込みで1名分無料の適用
・テレワーク応援キャンペーン(オンライン配信セミナー1名受講限定)の適用
・研修パック(3名以上で1人あたり19,800円)の適用

主催サイエンス&テクノロジー
備考配布資料はPDFデータ(印刷可・編集不可)
※開催2日前を目安に、主催会社様HPのマイページよりダウンロード可となります。
※アーカイブ配信受講の場合は、配信開始日からダウンロード可となります。

〔初級担当者にむけた〕化学プロセスにおけるラボからのスケールアップ(反応・攪拌・晶析・濾過・乾燥・粉砕・工程別)の基礎と事例集

各工程(単位操作)のトラブル・改善事例、リスク管理
操作簡略化の考え方

・反応,攪拌、洗浄・分液,抽出,濃縮,晶析、ろ過、乾燥など各工程での失敗事例を参考に化学プロセスのスケールアップの基礎とトラブルの対処法、防止法をわかりやすく解説
・さらに、化学品を製品化する際に最も注意が必要な精製工程について、実際の工場生産で製造時間、製造工程を短縮できた(7日→3日)応用事例についても解説

講師

(株)三和ケミファ 医薬品事業部 統括本部長 薬学博士 丸橋 和夫 氏
【講師紹介】https://www.science-t.com/lecturer/23015.html

セミナー趣旨、ポイント

 医薬原薬・中間体など化学品の生産プロセスはバッチプロセスが中心で、反応,攪拌、洗浄・分液,抽出,濃縮,晶析、ろ過、乾燥などの単位操作(工程)の組み合わせからなる。各単位操作(工程)にはそれぞれ特有の注意点があり、目的だけでなく、どのようなリスクがあるかも理解してラボ実験を行い、その結果を基にスケールアップ製造を行う必要がある。
 本セミナーでは、各工程の注意点、ポイントを説明した後、実際の医薬品原薬、中間体、化学品のスケールアップ製造で経験した反応,攪拌、洗浄・分液,抽出,濃縮,晶析、ろ過、乾燥など各工程での失敗事例を参考に化学プロセスのスケールアップの基礎とトラブルの対処法、防止法をわかりやすく説明する。更に化学品を製品化する際に最も注意が必要な精製工程について、まとめとして実際の工場生産で製造時間、製造工程を短縮できた(7日→3日)応用事例についても説明する。

得られる知識

・スケールアップの考え方とトラブルの原因と対策
・単位操作(反応,攪拌、洗浄・分液,抽出,濃縮,晶析、ろ過、乾燥)のポイント、注意点、リスク管理
・小スケール実験とスケールアップの違い
・操作簡略化の考え方

プログラム

1.バッチプロセスと単位操作
  ・反応,攪拌、洗浄・分液,抽出,濃縮,晶析、ろ過、乾燥について
  ・単位操作の要否の考え方 

2.小スケール(ラボ実験)とスケールアップ製造の違い、考え方、ラボ、パイロット実験の進め方、考え方

3.スケールアップ製造の考え方(事例を参考に)
 3.1 アミド化のプロセス:ラボ実験の結果を基にスケールアップしてみると
  ・ラボ実験と実際の製造(パイロット)の結果
  ・そこから考えられる問題点、課題
  ・対応策、操作簡略化の考え方
 3.2 予め危険性が予測されるプロセスのスケールアップ(パラメータ設定の考え方)
  ・過酸化水素水を使用する酸化反応のプロセスのスケールアップ事例

4.各工程(単位操作)のトラブル・改善事例、リスク管理(具体的な事例を参考に)
 4.1 反応
  ・反応条件の確認:特殊な条件(例えば低温、高温、高圧、無水など)が無いか?
  ・転移反応が原因でスケールアップできない。対応策とスケールアップ製造。
  ・反応生成物の安定性が悪くスケールアップ製造できない(例えば硫酸エステル)
  ・溶媒回収しないと採算が合わない。→溶媒回収できる反応条件に変更。
  ・その他
 4.2 攪拌
  ・不均一反応(炭酸カリウムを使用するアルキル化反応)をスケールアップ。ラボ実験と対応策。
  ・その他
 4.3 抽出、洗浄、分液
  ・分液工程でエマルジョンが発生し工場生産が中断された。原因究明と対応策を講じることでエマルジョン発生が0となった。
  ・その他
 4.4 濃縮
  ・中間体の熱安定性が悪く、濃縮操作を行うことができないプロセスのスケールアップ。
  ・濃縮終点の考え方、濃縮残渣の安全性評価
  ・その他
 4.5 晶析
  ・結晶多形の管理:1型(安定形)+2型(準安定形)の混晶となり、作り分けることができないまま米国FDAへIND申請した。
   その後の対応策。
  ・強熱残分の管理が必要なプロセスをスケールアップしたら規格外の結果となった。実験法とその対応策。
  ・スケールアップに伴う粒子形の管理(攪拌羽根を変更したが)
  ・その他
 4.6 ろ過
  ・スケールアップしたらクリーム状の結晶が析出し、遠心分離に2日間要した。対応法と改善策。
  ・どうしても結晶化せず、結晶性(濾過性)良好なアセトニトリル和物に変換。
  ・その他
 4.7 乾燥
  ・商用生産を開始したら水和物が副生し、乾燥時間が2倍(10時間→20時間)になった。
  ・溶媒和物の乾燥法(例えばアセトニル和物:150℃に加熱してもアセトニトリルが除けない)と対応策。
  ・水和物の乾燥法
  ・乾燥中に結晶形が変化(準安定形→安定形)。原因究明と対応策。
  ・乾燥中に精製溶媒とは別の新たな残留溶媒が副生。原因究明と対応策。
  ・その他
 4.8 精製(再結晶)工程
  ・医薬品中間体を再結晶したら異性体が副生。確認実験と対応策。
  ・難溶性(再結晶できない)化合物の精製法
  ・原薬の再結晶中に空気中の酸素と反応して微量の過酸化物が副生。原因究明と対応策。
  ・その他

5.まとめ(改善事例を参考に)
  ・アミド化、加水分解、晶析、濾取、精製(再結晶)、乾燥工程の簡略化:工場生産で7日かかるプロセスを3日に短縮

□質疑応答□