セミナー概要
セミナーのテーマ
- 革新的な研究開発テーマの創出メカニズム
- 顧客価値を見出すための視点と方法
- テーマ創出を促進する組織的・体系的仕組みの構築
こんな方におすすめです
- 研究開発テーマを継続的に創出する仕組みを構築したい方
- 自社のテーママネジメント・プロセスを改善したい方
- 経営企画、研究開発企画、事業企画部門のご担当者
セミナータイトル | 革新的な研究開発テーマを『継続的に多数』創出する方法とその『体系的・組織的』な仕組みの構築 |
開催日時 | 【オンライン配信】 ・このセミナーはアーカイブ付きです。 |
開催場所 | オンライン 【オンライン配信】 |
受講料 | 55,000円 各種割引特典あり。詳しくは主催会社のサイトをご参照ください。 |
主催 | サイエンス&テクノロジー |
備考 | 配布資料はPDFデータ(印刷可・編集不可) ※開催2日前を目安に、主催会社様HPのマイページよりダウンロード可となります。 |
革新的な研究開発テーマを『継続的に多数』創出する方法とその『体系的・組織的』な仕組みの構築
~競合企業が気づいていない
「新しい今まで存在しなかった大きな顧客価値の実現」のために~
他社と同じテーマではNo.1になれる確率は低い
同じ土俵で競わずに「競合企業に先んじる」「他社が真似できない」革新的テーマを創出する仕組みを構築する
「市場の知識」の強化・「技術の知識」の強化・「自社の強み」の利用
「いいテーマが出ないかも・・」「無駄に終わったら・・」「結局アウトプットがなかったら・・」等の恐怖を乗り越える
「上から何か面白いテーマを探せと言われていますが、
そもそも面白いテーマとはどういうものかもわからず、困っています」という方も是非
他社とは異なる魅力的なテーマを見つけ、「今まで存在しなかった大きな顧客価値」を実現する
偶発的な思い付き、社内カリスマ等の個への依存、小手先のアイデア発想法、取引先の御用聞き的な対応から脱却し
今こそ主体的かつ意図的に革新的なテーマを創出する活動を開始し、再現性のある仕組みを作り出そう
貴社ならではのテーマを多数、主体的・意図的に創出し続けるために
【主催者より】
講師と同業者、コンサルティング業の方の受講はお断りいたします
講師
ベクター・コンサルティング(株) 代表取締役 浪江 一公 氏
【講師紹介】https://www.science-t.com/lecturer/22324.html
セミナー趣旨、ポイント
企業の今後および将来の収益を生み出すには、新しい製品で成功することが唯一の手段です。しかしながら、多くの企業において、マネジメントとしてこの点の重要性が十分に理解されず、またこれまで新しいテーマを効果的に探す工夫や体制の構築がおざなりにされてきた、ということがあります。実際、本セミナーの過去のご参加者から、「社長から何か面白いテーマを探せと言われていますが、そもそも
面白いテーマとはどういうものかもわからず、どうしたら良いか困っています(中堅素材メーカー研究者)。」などのご意見をいただいたこともあります。
新しい製品で成功するための効果的方法は、他社と同じテーマの厳しい開発競争に勝つのではなく、他社とは異なる魅力的なテーマを見つけることです。この点において、良く言われる「差別化」を実現するだけでは、不十分です。「差別化」は、マイナーな点での他社との差異を追求するということになりがちです。そうではなく、競合企業が気づいていないような新しい「今まで存在しなかった大きな顧客価値実現」の機会を見つけ、それをテーマ化することが極めて重要です。また、現実にはそのようにテーマ化したテーマが成功する確率は、高くはありません。なぜならそのようなテーマは、本質的に多くの不確実性を内包しているからです。そのため、歩留まりを考え、数多くのテーマを継続的に創出する必要があります。
一方で、このような活動は、小手先の手段では実現することはできません。じっくり腰を据えて骨太の体系的・組織的仕組みを構築ことが、極めて重要となります。
本セミナーでは、この 「今まで存在しなかった大きな顧客価値実現」に向けての体系的・組織的仕組みづくりの重要な視点や、そのための活動についてお話をしていきます。
こんな方におすすめ
経営企画・研究開発企画・技術戦略・事業企画・商品開発部門などにご所属され:
・研究開発テーマを継続的に創出する仕組みを構築したい、
・研究開発テーマの創出法を学びたい、
・ステージゲート・プロセス等の自社のテーママネジメント・プロセスをより有効に機能させたい、皆様など
得られる知識
・革新的テーマを創出する大きなメカニズム
・そこに基づく、革新的テーマを創出する全体体系
・革新的テーマを創出するための様々な方策・活動
プログラム
1.なぜ革新的テーマの創出が必要なのか?
- 21世紀の産業界の現実:新興国企業の台頭
-日本企業が行く道:革新的テーマの追求
・他社と同じテーマではNo.1になれる確率は低い
・他社とは異なるユニークなテーマを追いかける効果は大きい(エプソンの例)
-日本企業のテーマ創出上の問題点
・品質での差別化戦略の限界
・テーマ創出の仕組みの軽視
-研究開発テーマ創出の改革の2つの方向性(テーマ創出の為の体系的仕組みの構築と経営資源のシフト)
2.革新的アイデアを継続的に創出するメカニズム
-革新的アイデア創出に向けての大きな枠組みの必要性
-革新的テーマの定義
・企業にとっての革新的テーマとは
・起案者、プロジェクトメンバーにとって面白いテーマとは
・両者を一致させる
-3つの原料のスパークとスパークための4つの要件による革新的アイデアの創出
-具体的体系的取組事例(東レ等)
3.顧客価値の提供機会を見つける視点
-ドリルメーカーは顧客に何を売っているのか?
-機能的価値と意味的価値
-顧客はQCDだけに価値を見出す訳ではない:顧客価値拡大モデル(VACES)
・Value:顧客の製品の提供価値向上(日本触媒の例)
・Anxiety:顧客の懸念・面倒の払拭(日東電工の例)
・Cost:顧客の全体コストの低減(東洋電機の例)
・Empowerment:顧客社員の作業環境・能力の向上(コマツ・日本ペイントの例)
・Society:顧客の社会的価値向上(住友化学の例)
4.革新的テーマ創出に向けてのスパークのための3つの原料
4.1 「市場の知識」の強化
-市場・顧客を多面的に理解する3軸(TADモデル)とそこに向けての様々な活動
・時間軸の一例:ライトハウスカスタマーの利用(島津製作所の例)
・分野軸の一例:顧客の製品ライフサイクル全体に目を向ける(日本テトラパックの例)
・深度軸の一例:研究者が市場との直接の接点を持つ(NEC・IBMワトソン研究所の例)
4.2 「技術の知識」の強化
-スパークに必要な2つの技術知識領域
-技術知識蓄積・拡大モデル(BIRDSモデル)
・発信(Broadcast)、収集(Intake)、研究開発活動(R&D)、共有化(Share)
・具体事例(富士フイルム、3M、村田製作所等)
-自社にない世の中の技術の吸収法
・なぜ自社にない世の中の技術の吸収なのか?
・オープンイノベーションの実行
・組織的なT型・Π型研究者の実現
4.3 「自社の強み」の利用
-スパークモデルにおける自社の強みの重要性
-自社の強みの特徴:自社の強みは見えないもの
-自社の強みとは
-技術の強み(3Mのプラットフォーム技術、富士フイルムの12のコア技術)
-コア技術の3つの選定軸
-技術以外の強みの抽出法:VRIO分析
-強み発想の注意点(今弱くても将来強くすべき強みも「強み」として徹底して強化する)
-コア技術の設定プロセス(参考)
5.スパークを起こし革新的テーマを創出するための4つの要件
5.1 革新的テーマ創出のための環境の用意
-業務の緊急度と重要度マトリクスからの示唆
「忙しく髪を振り乱して働いている人間が本来の仕事をしているとは限らない」
(日立の改革の立役者川村元会長の過去を振り返っての反省の言葉)
-革新的テーマとはの明確化と共有
-スラックリソースの提供(3M、グーグル、東レ等)
-テーマ創出のための時間を設定・強制
-筋の悪いテーマを冷静・冷徹に中止する
-定期的アイデア創出ノルマを課す
-アイデア発表会の開催
-研究者による社会との共感の実現(エーザイ等)
5.2 多様性の追求
-なぜ多様性が重要なのか?(3M、ハーバードイノベーションサイエンス研究所の例)
-日本企業の現状:発散思考の弱さ(サム・スターン)
-多様性の3つの視点(SMPモデル)と具体的施策
・情報・アイデア源を多様化(Sources)
・発想メンバーを多様化(Members)
・一人一人の発想を多様化(Perspectives)
-具体的事例(日本GE、日立、ホールマーク、サムスン、ダイソン等)
5.3 テーマ創出に向けてのプロセス:テーマ創出に向けての5つのステップ
-市場知識と技術知識をスパークさせる工夫
- 一つの技術を複数の機能に展開する方法
- 発散と収束を繰り返す
-VACESで市場を見る視野を徹底して広くする
-効果的なブレーンストーミング法(連想を引き出す)
-強制発想法
-情報が無い中で評価する有効な方法
5.4 組織・構成員の意欲による『点火』
-『点火』の必要性
-『点火』とは
-『点火』の3つの要件
・チャレンジングな目標の設定
・失敗の許容・奨励(日東電工、米国海兵隊、ゼロ戦の成功例)
・社会的報酬を重視(3Mの例)
6.最後に
質疑応答