セミナー概要
セミナーのテーマ
- EVおよびエンジン車両の熱マネジメント技術
- 自動運転時代における温熱快適性
- 電池冷却、新冷媒、冷却方式などの要素技術
こんな方におすすめです
- 自動車技術者
- 熱マネジメント技術に関心のあるエンジニア
- EV/HEV/PHEV関連の開発担当者
セミナータイトル | これからの自動車熱マネジメント技術 |
開催日時 | 【ライブ配信】 2026年1月16日(金)10:30~16:30 【アーカイブ配信】 |
開催場所/配信の補足・注意事項 | 【ライブ配信】 |
受講料 | 55,000円 定価:本体50,000円+税5,000円 主催会社の会員ページ上に視聴や資料の案内がございますので、S&T会員登録が必須となります。未登録の場合、主催会社より新規登録手続きをさせていただきます。
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主催 | サイエンス&テクノロジー |
備考 | ■配布資料 製本テキスト(開催日の4、5日前に発送予定) ※開催まで4営業日~前日にお申込みの場合、セミナー資料の到着が、開講日に間に合わない可能性がありますこと、ご了承下さい。 |
これからの自動車熱マネジメント技術
車載バッテリー、モータ、インバータの温度管理、
エアコンシステム、自動運転運転時代に重要な温熱快適性 他
■電気自動車(EV)の熱マネジメント技術を多角的に解説する1日セミナー
車載バッテリー、モータ、インバータの温度管理、エアコンシステム、
自動運転時代における温熱快適性の重要性と向上策について技術・市場動向を詳述。
■KEYWORDS
EVの急速充電に対応する液浸冷却や潜熱蓄熱材(PCM)、インバーターの両面直接冷却、SiC化による冷却系統の簡素化
新冷媒の開発とPFAS規制
自動運転時代に求められる温熱快適性
自動車の熱マネジメントに関する広範な内容をカバーしながらも、技術やその解説の羅列に留まらない、講師の見解が多く盛り込まれた充実のセミナー内容。
各技術・システムの比較分析や技術課題の提示だけでなく、将来的な見通しも含め、技術や製品の中身について深く網羅的に解説。
講師
原 潤一郎 氏 (元・日産自動車、元・カルソニックカンセイ)
【専門】自動車の熱マネジメント技術、先進接合技術、CFD、多変量解析法(因子分析法)など
【所属】
1981年~1995年 :日産自動車(株)
1995年~2019年 :カルソニックカンセイ(株)(現・マレリ(株))
【業績】
日産自動車:
電気自動車用ヒートポンプの開発、自然風配風ベンチレーション(いずれも採用済み)、
CFDによる三次元車室内熱流れ解析(世界初)
カルソニックカンセイ:
CO2エアコンの開発、薄型統合熱交換器SLIM、VGフィン付きEGRクーラー
学会(自動車技術会):
空調レビュー、1Dシミュレーション解析手法の普及
執筆:
自動車設計と解析シミュレーション(培風館1980年共著)、
自動車の百科事典(丸善2010年共著)、
空調レビュー(自動車技術会2014年~)、
専門技術書41書(共著;例 自動車熱マネジメント・空調技術 サイエンス&テクノロジー2019年)
外部セミナー:
111回(熱マネジメント技術関係など)
【受賞】
自動車技術会論文賞(SLIM[薄型統合熱交換器]論文、2013年)、
自動車技術会部門貢献賞(1Dシミュレーションによる解析の普及、2014年)
セミナー趣旨、ポイント
地球温暖化防止の観点から,自動車の駆動源として電気自動車(EV)が急速に普及し始めています。しかし,ウクライナ侵攻を背景とするエネルギー供給問題や,EV固有の技術的課題が未解決であることから,EVへの一方的な移行は急速に減速しつつあります。現実的な選択肢としてハイブリッド車(HEV)が再評価されており,EVとHEVの利点を兼ね備えたプラグインハイブリッド車(PHEV)の普及も加速しています。
これにより,当面はエンジンを搭載した自動車も継続的に使用される見通しとなっており,熱マネジメント技術についても,EV向けの冷却技術のみならず,エンジン車両における燃費改善を目的とした制御技術が求められています。
また,EVの動向に注目が集まる中で,自動車の自動運転化も着実に進展しています。完全な自動運転の実現にはいまだ課題が残っているものの,高速道路など限られた条件下では,ハンズオフ運転が可能な車種が増えています。
自動運転は,クルマとヒトとの関係性を根本から変える可能性を持つ技術であり,移動中の快適性が,自動車の差別化技術として重要性を増しています。
本セミナーでは,このような背景を踏まえ,EVおよびエンジン車両の熱マネジメント技術の現状と,自動運転時代における快適性向上への取り組みについてご紹介いたします。
得られる知識
・次世代の自動車に必要な熱マネジメント技術
・電池冷却の最新動向
・それに必要な要素・材料技術
プログラム
1.電動車用エアコン
1.1 方式と現行空調システムとの比較
1.2 低外気温への対応
1.3 テスラ、BYD、Xiaomi,Zeekrのヒートポンプサイクル
1.4 ヒートポンプサイクルの優劣比較 … 比較ポイントと5社比較
1.5 マルチコントロールバルブ(オクトバルブなど)の課題
1.6 PFAS(有機フッ素化合物)規制対応エアコン … 日本発のPFAS対応
1.7 ヒートポンプ用新冷媒
1.8 急速充電対応
1.9 廃熱利用の可能性は
1.10 ヒートポンプとその課題
1.11 ハイブリッド車用エアコン
1.12 PHEV(プラグインハイブリッド車)用エアコン
2.エアコンシステムの改善
2.1 空調シート
2.2 内部熱交換器
2.3 換気熱回収
2.4 デシカント空調
2.5 CO2冷媒によるエアコン
2.6 空調快適性
2.7 温冷感
2.8 人体温熱快適性からみた最適加熱部位
3.駆動用電池の温度管理
3.1 電池の温度管理と寿命
3.2 温度管理例
3.3 事前冷却
3.4 理想的な温度管理方法としての液浸(浸漬)冷却方式
3.5 部材と材料
3.6 今後の電池への対応
3.7 全固体電池の場合
4.自動運転の熱マネジメント
4.1 自動運転化にともなう課題
4.2 自動運転車における差別化技術と求められる技術・材料
5.空調システムの変化による部品,内装材の動向
5.1 ガラス・調光ガラス
5.2 断熱材
5.3 真空断熱材
5.4 フィルムヒーター
5.5 遮熱塗装、事前空調
6.今後の自動車用冷却系と熱交換器
6.1 熱交換器の変遷
6.2 モーター、インバーター冷却系
6.3 水冷インタークーラーの目的
6.4 蓄冷エバポレーターの採用と採用廃止
6.5 水冷コンデンサーの目的
6.6 空調系
7.電動車の駆動モーターとインバーターの冷却
8.新しい冷却方式
8.1 沸騰冷却
8.2 磁気冷凍
9.古典的な熱マネジメント
9.1 自動車の排熱一覧と課題
9.2 排熱回収/蓄熱システムおよび蓄熱材料
9.3 ケミカルヒートポンプ
9.4 熱電素子 … 自動車の熱電素子用途の今後
9.5 ランキンサイクル… 商用車用ランキンサイクル
9.6 熱負荷軽減
9.7 エンジン冷却系 熱交換器
□ 質疑応答 □