セミナー概要
セミナーのテーマ
- 高分子レオロジーの基礎知識
- 成形加工におけるレオロジーの応用
- トラブルシューティングと材料設計への活用
こんな方におすすめです
- 製造・加工現場の技術者
- 樹脂・材料開発の技術者
- レオロジーや高分子成形加工を学びたい方
セミナータイトル | 高分子技術者のためのレオロジー【入門と活用】 |
開催日時 | 【ライブ配信】 2025年12月12日(金)10:30~16:30 【アーカイブ配信】 ・このセミナーはアーカイブ付きです |
開催場所/配信の補足・注意事項 | 【ライブ配信】 |
受講料 | 55,000円 定価:本体50,000円+税5,000円 主催会社の会員ページ上に視聴や資料の案内がございますので、S&T会員登録が必須となります。未登録の場合、主催会社より新規登録手続きをさせていただきます。
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主催 | サイエンス&テクノロジー |
備考 | ■配布資料 PDFデータ(印刷可・編集不可) ※開催2日前を目安に、主催会社様HPのS&T会員マイページよりダウンロード可となります。 |
高分子技術者のためのレオロジー【入門と活用】
材料設計から成形加工にリサイクルまで
付加価値の創出とトラブル解決に活かせるレオロジーの知識と使い方
デボラ数、このパラメータをしっかり理解できていますか? 安易にMFRで樹脂を選んでいませんか?
スウェル比の決定因子や成形法に適した粘弾性特性とは? 伸長粘度・溶融張力の制御方法とは?
メルトフラクチャー、目ヤニ、フィッシュアイ・・・高分子特有のトラブル解決から、
レオロジー改質による材料の高性能化・高付加価値化、さらにはリサイクルレジンの課題解決まで
高分子ならではのトラブルや機能性向上にレオロジーを駆使しよう
講師
北陸先端科学技術大学院大学 先端科学技術研究科 マテリアルサイエンス系 物質化学フロンティア研究領域
教授 工学博士 山口 政之 氏
【専門】高分子レオロジー、成形加工 【講師紹介】
【活動】
(兼務)北陸先端科学技術大学院大学 カーボンニュートラル研究センター センター長
日本レオロジー学会 代表委員
Society of Plastic Engineering,Board member of applied rheology division
プラスチック成形加工学会 副会長(2013-2015)
【Webページ】
http://www.jaist.ac.jp/ms/labs/yamaguchi/
セミナー趣旨、ポイント
高分子物質の最大の特徴は分子が著しく長いことであり、その特徴を上手く利用して材料設計や成形加工を行わねばなりません。そのためには高分子レオロジーの知見が必要不可欠です。本講座では、数式をほとんど使わずにレオロジーの本質を理解していただき、それを高分子材料の設計や構造解析、さらにはトラブルシューティングを含めた成形加工技術に応用してもらうことを目的としています。付加価値を高める材料設計・リサイクルレジンの注意点なども対象とします。事前の基礎知識などは不要です。
こんな方におすすめ
・現場で製造、加工などの業務に携わっている技術者
・樹脂・材料開発を行っている技術者
・新しい業務のため、レオロジー、高分子成形加工の基礎について学びたい方
得られる知識
・レオロジーに関する基礎知識
・レオロジー評価により加工特性、材料特性を予想・把握する方法
・MFRなど加工現場で用いるレオロジー指標の意味とその使い方
・押出成形・射出成形における加工不良対策、高性能化の手法
・材料面からレオロジー特性・成形加工性を制御する最新の技術
・レオロジー改質により付加価値を高める材料設計方法
・リサイクルレジンの注意点
プログラム
1.レオロジーの概念
1.1 弾性と粘性の本質 -粘弾性の基本法則を理解する-
1.2 緩和時間 -緩和現象を定性的に理解する-
1.3 デボラ数 -成形加工で最も重要なパラメータ、トラブルシューティングの基礎-
2.線形粘弾性の基礎
2.1 ボルツマンの重ね合わせの原理 -レオロジーは足し算だけで大丈夫-
2.2 動的粘弾性 -難しい数式を使わずに動的弾性率を理解する-
2.3 緩和スペクトル -線形粘弾性測定の目的を理解する-
2.4 周波数依存性と温度依存性 -線形粘弾性の測定方法-
2.5 合成曲線 -構造変化の確認手法、測定できない領域の情報を得る方法-
3.成形加工に必要なレオロジー特性
3.1 牽引流と圧力流 -せん断流動の与え方-
3.2 高分子溶融体のせん断粘度 -フローカーブの読み方-
3.3 高分子溶融体が示す弾性 -スウェル比の決定因子、成形法に適した粘弾性特性とは?-
3.4 圧力差によるせん断流動 -ダイでのせん断速度を計算する、スリップ速度を評価する-
3.5 MFRの落とし穴 -MFRでは予測できない流動性-
3.6 伸長流動下のレオロジー特性 -伸長粘度成長曲線の読み方と評価法およびその重要性-
3.7 成形加工性と伸長粘度 -熱成形・ブロー成形・発泡成形性など-
3.8 伸長粘度・溶融張力の制御方法 -成形加工性の改良方法、溶融張力の評価法-
4.トラブルシューティングとレオロジー
4.1 せん断粘度と伸長粘度 -成形法と流動モード-
4.2 メルトフラクチャー -発生機構とその対策-
4.3 Tダイ成形 -ネックイン・レゾナンスの対処法、高強度化-
4.4 インフレーション成形 -外部ヘイズ、バブルの安定性向上-
4.5 目ヤニ、フィッシュアイ -発生機構と解析方法、対策-
4.6 射出成形 -構造決定因子、流動誘起結晶化、高剛性化、流動長の増加、サイクルタイム-
5.レオロジーを活かした材料設計
5.1 レオロジー改質による材料設計の方法 -付加価値を高める手法の紹介-
5.2 リサイクルレジンのレオロジー -トラブルの原因とその対策-
□質疑応答□