4/7 易解体性接着材料の設計と開発動向

このセミナーは終了しました

  • 開催日2025年4月7日(月)
  • 形態オンライン
2025/03/21

セミナー概要

セミナーのテーマ

  • 易解体性接着材料の設計と開発動向
  • 環境調和型接着剤の開発と藻類由来多糖の活用
  • 熱応答型易解体性接着材料の開発

こんな方におすすめです

  • 接着剤の新しい技術や開発動向に興味がある方
  • 環境調和型材料やバイオマス活用に関心がある方
  • 易解体性接着材料の応用や課題について学びたい方
セミナータイトル易解体性接着材料の設計と開発動向
開催日時

【オンライン配信】
2025年4月7日(月)10:00~17:00

開催場所

オンライン

Zoomを利用したLive配信 ※会場での講義は行いません
【Live配信のみ】 アーカイブ配信はありません

受講料1名につき66,000円(消費税込、資料付)

1社2名以上同時申込の場合のみ1名につき60,500円
大学、公的機関、医療機関の方には割引制度があります。詳しくはお問い合わせください。

主催技術情報協会
備考製本テキスト(開催日の4、5日前に発送予定)
※開催まで4営業日~前日にお申込みの場合、
 セミナー資料の到着が開講日に間に合わない可能性がありますこと、ご了承下さい。
 Zoom上ではスライド資料は表示されますので、セミナー視聴には差し支えございません。

このセミナーは終了しました。

易解体性接着材料の設計と開発動向

★ 「接着強度」「長期安定性」と「易解体性」の両立のために!
★ 分解のメカニズムから各トリガーごとの開発事例、技術トレンドまで一挙公開!

講師

  1. 1.関西大学 化学生命工学部 准教授 博士(工学) 曽川 洋光 氏
  2. 2.大阪公立大学 大学院工学研究科 物質化学生命系専攻 応用化学分野 教授 工学博士 松本 章一 氏
  3. 3.早稲田大学 大学院創造理工学研究科 地球・環境資源理工学専攻 教授 博士(工学) 所 千晴 氏
  4. 4.神奈川大学 理学部 化学科 教授 博士(工学) 木原 伸浩 氏

プログラム

10:00-11:30

1.藻類由来多糖を原料に用いる 環境にやさしい接着剤開発

関西大学 化学生命工学部 准教授 博士(工学) 曽川 洋光 氏

習得できる知識

  • 環境調和型高分子の基礎知識
  • 藻類バイオマスの接着材料への応用
  • 接着強度の評価方法

講座の趣旨

近年,地球温暖化や海洋プラスチック問題の解決に向けた環境調和型の高分子材料の開発が注目を集めている。本講座では,昆布やワカメといった大型の藻類から採れる高分子多糖であるアルギン酸を原料に用いた環境調和型接着剤の開発動向を,類似の研究例と併せて紹介する。

  1. 1. 環境調和型高分子材料について
    1. 1.1 バイオマス原料
    2. 1.2 藻類バイオマス
  2. 2. アルギン酸由来の接着材料
    1. 2.1 バイオミメティックな接着機構
    2. 2.2 アルギン酸由来接着材料の合成・構造
    3. 2.3 側鎖構造の効果
    4. 2.4 接着基板の効果
    5. 2.5 塩添加の効果
  3. 3. アルギン酸由来接着材料の易除去性

質疑応答

12:10-13:40

2. 安定性と分解性を両立する熱応答型易解体性接着材料の開発

大阪公立大学 大学院工学研究科 物質化学生命系専攻 応用化学分野 教授 工学博士 松本 章一 氏

講座趣旨

易解体性接着に関わった経緯に始まり、易解体性接着のための材料開発の難しさをどのようにして克服していったのかを、これまで開発してきた幾つかの具体的なポリマー材料を例にあげて、それら材料の特徴と開発のポイントをそれぞれ説明する。また、最近取り組んでいる熱酸発生剤を併用することによって可能になった安定性と分解性を両立する熱応答型易解体性接着材料の開発についても詳しく技術内容を説明する。

  1. 1. 接着に関する基本事項説明(つけてはがすための基本条件)
  2. 2. 接着剤と粘着剤について
  3. 3. 易解体性接着に関する最近の研究開発の動向(概観)
  4. 4. 様々な外部刺激に応答する易解体性接着材料の研究紹介(概要)
  5. 5. 演者の易解体性接着材料の開発事例の紹介
    1. 5.1 易解体性接着材料の研究を開始した経緯
    2. 5.2 ポリペルオキシドを用いる易解体性接着材料の開発
    3. 5.3 アクリル系二重保護型易解体性接着材料の開発
    4. 5.4 BOC保護型熱応答性の易解体性接着材料の開発
    5. 5.5 安定性と分解性を両立した熱応答型易解体性接着材料の開発
  6. 6. まとめと今後の展望

質疑応答

13:50-15:20

3. 電気パルス法による接着解体技術と その応用・可能性

早稲田大学 大学院創造理工学研究科 地球・環境資源理工学専攻 教授 博士(工学) 所 千晴 氏

  1. 1. サーキュラーエコノミー実現のための分離技術
    1. 1.1 多様な分離技術の必要性
    2. 1.2 電気パルス法の概要
  2. 2. 電気パルス法を想定した易分解接着の検討例
    1. 2.1 易分解接着構造の例
    2. 2.2 易分解接着剤の例
    3. 2.3 細線爆発現象利用の例
  3. 3. 電気パルス法の工業的応用の可能性
    1. 3.1 リチウムイオン電池正極材剥離の例
    2. 3.2 太陽光パネルセルシート分離の例
    3. 3.3 CFRP分離の例

質疑応答

15:30-17:00

4. 高い分解性と高い化学的安定性・機械的強度の両立と易解体性接着剤への応用

神奈川大学 理学部 化学科 教授 博士(工学) 木原 伸浩 氏

習得できる知識

  • 有機リチウムイオン二次電池に関する動向、物質探索のためのマテリアルズインフォマティクスの活用

講座趣旨

分解性(易解体性)接着剤は材料や素材の再使用を容易にし、資源の有効利用に大いに資する材料となる。しかし、分解性ポリマーは使用中に分解する可能性があり、分解性が高ければ高いほど、使用中の安定性は一般に低下する。使用中の安定性と高い分解性を両立するためには、非天然の刺激によって起こる高速な分解反応を利用する必要がある。そのような分解反応として、ジアシルヒドラジンの酸化分解が利用できる。具体的な材料として、分解性エポキシ樹脂や分解性CFRP、分解性SAPを例示する。いずれも、使用中は熱的にも化学的にも安定で強度は十分に高く、しかし、入手容易な次亜塩素酸ナトリウム水溶液によって速やかに分解する。さらに、乾式での分解、非水素結合性の分解性官能基についても述べる。

  1. 1. 高い分解性と高い安定性の両立
    1. 1.1 非天然刺激による分解
    2. 1.2 ジアシルヒドラジンの酸化分解
    3. 1.3 ポリジアシルヒドラジンの酸化分解性と熱的・化学的安定性
  2. 2. ジアシルヒドラジン構造をもつポリマーの応用
    1. 2.1 ジアシルヒドラジン構造をもつエポキシ樹脂硬化剤
    2. 2.2 酸化分解性接着剤(エポキシ樹脂)
    3. 2.3 酸化的架橋-脱架橋系
    4. 2.4 透明板状酸化分解性架橋体
    5. 2.5 酸化分解性CFRP
    6. 2.6 酸化分解性高吸水性ポリマー(SAP)
  3. 3. さらなる分解性を求めて
    1. 3.1 2-チオエチルエステルの酸化分解性
    2. 3.2 スルフィド構造をもつ酸化分解性ポリエステル・ポリウレタン
    3. 3.3 スルフィド構造を持つ酸化分解性エポキシ樹脂
    4. 3.4 窒素酸化物によるジアシルヒドラジンの酸化分解

質疑応答

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