ALD(原子層堆積法)の基礎とプロセス最適化および最新技術動向

セミナー概要

セミナーのテーマ

  • ALDの基礎知識とプロセス最適化
  • ALDプロセスの応用事例と最新技術動向
  • QCMなどを用いた解析手法

こんな方におすすめです

  • ALDプロセス開発・製品応用に関わる方
  • 半導体集積回路技術に携わる方
  • 薄膜形成技術に興味のある方
セミナータイトルALD(原子層堆積法)の基礎とプロセス最適化および最新技術動向
開催日時 会場受講

2025年9月19日(金)10:30~16:30
お申し込み期限:2025年9月19日(金)10:00まで

開催場所

■会場受講
東京都東京・千代田区駿河台
連合会館 4F 404会議室

受講料55,000円

S&T会員登録とE-Mail案内登録特典について

各種割引特典あり。詳しくは主催会社のサイトをご参照ください。
・E-Mail案内登録価格(割引)の適用
・2名同時申込みで1名分無料の適用
・早期申込割引価格対象セミナー【オンライン配信セミナー1名受講限定】

主催サイエンス&テクノロジー
備考■配布資料
製本テキスト(当日会場でお渡しします。)

【備考】
※昼食付
※講義中の録音・撮影はご遠慮ください。
※開催日の概ね1週間前を目安に、最少催行人数に達していない場合、セミナーを中止することがございます。

ALD(原子層堆積法)の基礎とプロセス最適化および最新技術動向

■今、ホットで注目のALDを基礎から学びます。高品質化・最適化へ■
■ALD/ALE2025国際学会(2025年6月開催)など、国際的な最新動向も解説■

★ いつも大好評:霜垣先生が、ALDの最新動向を熱く解説!セミナー会場でここだけの話。をたくさん聞いてください!
★ CVD/ALDプロセスの速度論からALDプロセス最適化へ。ALDプロセス周辺技術も徹底解説します。

講師

東京大学 大学院工学系研究科 マテリアル工学専攻 教授 霜垣 幸浩 氏
【専門】
  反応工学・デバイスプロセス
【主な研究内容】
 CVD/ALD法による高信頼性ULSI多層配線形成
【主な活動】
 化学工学会・CVD反応分科会
【最近の受賞】
 2024年度化学工学会・学会賞受賞 業績題目「化学反応を利用した薄膜形成プロセスの論理的最適化に関する研究」
【講師WebSite】
https://www.dpe.mm.t.u-tokyo.ac.jp/ (研究室)
https://scej-cre.org/cre/cvd(CVD反応分科会)

セミナー趣旨、ポイント

 最先端半導体集積回路の作製に必須となっているALD(Atomic Layer Deposition、原子層堆積法)は、数ナノメートル程度の極薄膜作製手法として膜厚の制御性や再現性に優れ、3次元立体構造への均一製膜なども可能であるという特徴を持っています。そのため、ULSIゲート酸化膜、メモリキャパシタ形成などに応用展開されています。また、簡単な装置構成でも薄膜形成が可能であることから、各種コーティング用途にも利用されるようになりました。
 しかし、そのプロセスは原料の供給、パージ、反応性ガスの供給、パージなどからなり、各段階での条件設定はかなり複雑であり、速度論の基礎的知識なしには容易に最適化を達成できません。
 本講座では、まずALDの基礎知識を養い、プロセスの最適化の指針を理解することを目標とします。また、ALDプロセスの理想と実際について、原理およびメカニズムから詳しく解説を行い、新たにALDプロセス開発・製品応用に関わる方の一助となるよう配慮した講義を行います。

得られる知識

 ALDプロセスの基本的な特徴と応用範囲の基本を習得できます。また、各種のALDプロセスの応用事例や、最先端半導体デバイスへの応用など最新の研究開発動向について学びます。その他に、原料ガスや反応ガス選択の指針や、その場観察手法として利用されているQCM(Quartz Crystal Microbalance)などの解析手法についても学習できます。

プログラム

1.薄膜作製プロセス概論とALD活用への展開
 1.1 薄膜の種類と用途
 1.2 薄膜ドライプロセスとウェットプロセス
 1.3 ALD基礎としてのCVD(Chemical Vapor Deposition)プロセス速度論とCVD活用方法
 1.4 半導体集積回路(ULSI)の微細化・高集積化とALDプロセス採用の流れ

2.ALDプロセスの概要と特徴
 2.1 ALD(Atomic Layer Deposition)プロセスの概要と製膜特性
 2.2 ALDプロセスの歴史的発展
 2.3 ALDプロセスの応用事例(最先端ULSI,DRAM,3D NAND等)
 2.4 ALD装置形態と装置・材料市場
 2.5 ALD製膜可能な材料と原料ガス
 2.6 ALE(Atomic Layer Etching)(原子層エッチング)
 2.7 AS(Area Selective)-ALD(選択成長)

3.ALDプロセスの理想と現実,最適化方針
 3.1 ALD Windowとは?
 3.2 物理吸着の影響と対策
 3.3 反応律速の影響と対策
 3.4 原料ガス熱分解の影響と対策
 3.5 原料ガス脱離の影響と対策

4.ALDプロセスの高スループット化と課題
 4.1 GPC(Growth per Cycle)とCT(Cycle Time)の最適化
 4.2 GPCに対する原料ガス吸着の立体障害効果
 4.3 ALD理想特性を発現させるための条件(蒸気圧と吸着特性)

5.理想的な原料ガス開発の指針
 5.1 蒸気圧推算の基礎
 5.2 COSMO-SAC法による蒸気圧推算
 5.3 COSMO-SAC法の修正と原料ガス蒸気圧推算結果
 5.4 ニューラルネットワークポテンシャルを利用した原子レベルシミュレーションによる原料ガス吸着特性の予測

6.QCMを用いたガス吸着特性の評価
 6.1 QCM(Quartz Crystal Microbalance)を用いたALDその場観察
 6.2 QCM(Quartz Crystal Microbalance)の基礎
 6.3 QCM測定の高精度化・高速化
 6.4 QCMによるTMA(トリメチルアルミニウム)の吸着特性評価(実例紹介)

7.ALDプロセスの初期核発生・成長と選択成長
 7.1 初期核発生とインキュベーションサイクル
 7.2 インキュベーションサイクルと選択成長
 7.3 光反射を利用した初期核発生・成長のその場観察,表面処理の影響

8.ULSI金属多層配線形成におけるALDの活用
 8.1 ULSI金属多層配線の課題と対策
 8.2 高信頼性多層配線形成へのASD(Area Selective Deposition)の活用
 8.3 Co薄膜のALD成長(原料ガス吸着特性と表面反応)
 8.4 高選択性ASD実現の基本方針
 8.5 表面処理とALEを活用した高選択性Co-ASDプロセス
 8.6 Cu密着層・バリヤ層としてのCoW膜ALD合成

9.ALD関連学会の情報
 9.1 応用物理学会
 9.2 ALD/ALE2025国際学会(2025年6月開催)

  □質疑応答・名刺交換□