セミナー概要
セミナーのテーマ
- ソフトマテリアルの摩擦・摩耗メカニズム
- 材料内部のひずみや接触挙動の可視化技術
- 摩擦・摩耗制御への応用と設計戦略
こんな方におすすめです
- ソフトマテリアルの摩擦・摩耗現象に関心を持つ技術者・研究者
- ゴム、ゲル、テキスタイルなどの材料開発や製品設計に携わる方
- 接触挙動の評価に関わる方
セミナータイトル | ソフトマテリアルの摩擦・摩耗メカニズムおよび材料内部のひずみや接触挙動の可視化技術と摩擦・摩耗制御への応用 |
開催日時 | 【オンライン配信】 ・このセミナーはアーカイブ付きです |
開催場所 | オンライン 【オンライン配信】 |
受講料 | 49,500円 各種割引特典あり。詳しくは主催会社のサイトをご参照ください。 |
主催 | サイエンス&テクノロジー |
備考 | 配布資料はPDFデータ(印刷可・編集不可) ※開催2日前を目安に、主催会社様HPのマイページよりダウンロード可となります。 |
ソフトマテリアルの摩擦・摩耗メカニズムおよび材料内部のひずみや接触挙動の可視化技術と摩擦・摩耗制御への応用
ゴムやテキスタイル、ゲルなどのソフトマテリアルの摩擦・摩耗制御に向けて!
摩擦の構成要素(掘り起こし項・ヒステリシス項・凝着項)とそれぞれの支配因子、材料の内部ひずみや水分布の摩擦挙動への影響とそれらの可視化技術、ゴム/フォーム積層構造の材料設計やシューズ・衣服の摩擦特性最適化などの摩擦・摩耗制御への応用例、摩擦センシングや設計への展開などについて解説します。
講師
東北大学 大学院工学研究科 ファインメカニクス専攻 准教授 博士(工学) 西 駿明 氏
【専門】トライボロジー
・1986年5月 山口県山口市出身
・2005年4月-2009年3月 京都大学理学部化学教室
・2009年4月-2011年3月 京都大学大学院理学研究科化学専攻
主に有機化学を専攻し、電気伝導性を有する有機化合物の合成と物性評価を実施.
・2011年4月-2023年1月 株式会社アシックススポーツ工学研究所
主にシューズの材料に関する研究開発に従事.
特にアウターソール(靴底)の耐滑性および耐摩耗性の制御を目的としたゴムのトライボロジーに関する研究開発を実施.
・2023年2月-2024年12月 東北大学大学院工学研究科ファインメカニクス専攻助教
・2025年1月-現在 東北大学大学院工学研究科ファインメカニクス専攻准教授
ゴムを含むソフトマテリアルのトライボロジーに関する研究開発を実施.
研究室ホームページ:https://web.tohoku.ac.jp/yamaguchi/
講師詳細ページ:https://www.r-info.tohoku.ac.jp/ja/2a4bb4e3cdb850536b27fe5c07bcc03f.html
researchmap:https://researchmap.jp/ToshiakiNishi
セミナー趣旨、ポイント
本講演では、ゴムやテキスタイルなどに代表されるソフトマテリアルの摩擦・摩耗現象について、基礎から応用、さらには可視化技術や設計戦略までを体系的に概観します。まず、ソフトマテリアルの特徴と摩擦制御の社会的意義を紹介し、摩擦の構成要素や材料内部でのひずみ発生に関する基礎的理解を整理します。続いて、DIC法や放射光X線による内部ひずみ・水分布の可視化など、最新の非侵襲的計測技術を紹介し、これらが摩擦メカニズムの理解に果たす役割を明らかにします。さらに、実際の応用例として、シューズや衣服の摩擦特性最適化、濡れた環境下での設計指針、タック感の制御と評価方法などを取り上げ、摩擦の可視化と設計の接続について議論します。最後に、医療・スポーツ現場における摩擦センシングや設計への展開の可能性を展望します。
こんな方におすすめ
ソフトマテリアルの摩擦・摩耗現象に関心を持つ技術者・研究者・大学院生を主な対象とします。特に、ゴムやゲル、テキスタイルなどの材料開発や製品設計、接触挙動の評価に携わる方にとって有益な内容です。基礎的な摩擦理論から応用に向けた可視化・制御技術までをカバーしますので、専門的知識がなくても理解できる構成となっています。
得られる知識
・ソフトマテリアル(ゴム、ゲル、テキスタイル等)の摩擦・摩耗現象に関する基礎的理解
・摩擦の構成要素(掘り起こし項・ヒステリシス項・凝着項)とそれぞれの支配因子
・材料内部のひずみや接触挙動の可視化技術の原理と活用方法
・水分布が摩擦挙動に与える影響の理解と制御指針
・医療・スポーツ・衣服などでの摩擦設計・評価手法
・ソフトマテリアルの摩擦研究におけるトライボロジー的アプローチの実践例と研究戦略
プログラム
1.イントロダクション
1.1 自己紹介・研究室紹介
1.2 ソフトマテリアルとは何か
1.3 なぜ摩擦制御が重要か
1.4 トライボロジーの社会的ニーズと波及効果
2.基礎編
2.1 摩擦の構成要素(掘り起こし項・ヒステリシス項・凝着項)
2.2 ヒステリシス項と材料内部ひずみ
2.3 凝着項における真実接触部形成の基礎
2.4 荷重と摩擦係数の非線形関係
3.可視化技術の進展
3.1 面内ひずみの可視化:DIC法の基礎と応用
3.2 放射光X線による内部ひずみ可視化
3.3 ゴムやテキスタイルにおける摩擦中での水分布の可視化
4.応用事例と設計戦略
4.1 シューズ意匠設計と摩擦特性の最適化
4.2 ゴム/フォーム積層構造の材料設計
4.3 濡れた環境下でのソフトマテリアルの摩擦挙動と設計指針
4.4 ウェアと肌間のタック性の評価と制御指針
5.展望と討論
5.1 実際の使用環境における摩擦センサシステム
5.2 医療・スポーツ分野への展開
□ 質疑応答 □