セミナー概要
セミナーのテーマ
- 半導体の放熱評価における過渡熱抵抗測定の基礎と実践
- 構造関数の導出と活用による放熱経路の可視化
- 新しい半導体デバイス(SiC、GaNなど)の過渡熱抵抗測定ノウハウ
こんな方におすすめです
- 半導体の熱対策・熱設計に課題を感じているエンジニア
- 熱電対やサーモグラフィーによる放熱評価に限界を感じている方
- 過渡熱抵抗測定の導入を検討している、または測定結果の活用に自信がない方
セミナータイトル | <半導体の放熱評価のための>過渡熱抵抗測定の基礎と測定ノウハウおよび構造関数の活用方法 |
開催日時 | 【オンライン配信】 【アーカイブ配信】 ・このセミナーはアーカイブ付きです |
開催場所 | オンライン※アーカイブ配信あり 【オンライン配信】 |
受講料 | 49,500円 各種割引特典あり。詳しくは主催会社のサイトをご参照ください。 |
主催 | サイエンス&テクノロジー |
備考 | 配布資料はPDFデータ(印刷可・編集不可) ※開催2日前を目安に、主催会社様HPのマイページよりダウンロード可となります。 |
<半導体の放熱評価のための>過渡熱抵抗測定の基礎と測定ノウハウおよび構造関数の活用方法
過渡熱抵抗測定の測定・評価方法、構造関数の導出と活用方法、測定ノウハウ、シミュレーションへの応用、SiC MOSFETやGaN HEMT等の新しいデバイスの測定手法、陥りがちな問題とその回避方法など。基礎から、効果的に活用するための実践的なノウハウまでを解説します。
講師
シーメンス株式会社 技術営業本部 シミュレーション&TEST部 フィジカルテスティング マネージャー 博士(工学) 原 智章 氏
専門:半導体熱測定・解析シミュレーション、信頼性評価(パワーサイクル試験)
2003年 東京工業大学大学院情報理工学研究科情報環境学専攻修士課程修了
2003年 株式会社キーエンス 入社
2013年 メンター・グラフィックス・ジャパン株式会社 入社
2018年 M&Aによりシーメンス株式会社 に転籍
2021年 大阪大学大学院工学研究科電気電子情報工学専攻博士課程修了
ホームページ:https://plm.sw.siemens.com/en-US/simcenter/physical-testing/micred/
セミナー趣旨、ポイント
近年、我々を取り巻く電子機器の小型軽量化がますます進み、設計者にとっては放熱設計が一段と難しくなってきています。過渡熱抵抗測定(単に過渡熱測定とも呼ばれます)は発熱源からアンビエントに至る放熱経路を明らかにする測定手法です。放熱経路に存在する各部材の寄与度合いを明らかにすることができ、新材料の検討、不良解析、耐久試験前後の相対比較など、さまざまな分野で活用されています。開発期間の短縮のためにシミュレーションの活用場面が増えてきていますが、シミュレーションと実機の乖離を埋めるためにも過渡熱測定の測定結果がしばしば使われます。
過渡熱測定は、測定対象物に電線をつなぎ電流を流して電圧を測るだけの試験です。しかし、単に電流を流して電圧を読み取るだけでも、正しく測定をするためのノウハウがございます。また、最近話題の化合物半導体などの新しいデバイスの測定においては、ひと工夫必要です。本講演ではそのあたりを紹介したいと思います。
放熱設計に携わる方に対し、この業界で10年以上過渡熱測定の有用性を紹介してきました。皆様がどのような課題を抱え、どのような苦労をされ、どのようにそれらを乗り越えて来られたかを総括いたします。先人たちの知恵、工夫など、過渡熱測定経験者には復習を兼ねて、これから過渡熱測定を始めるという方には測定をジャンプスタートできるようにするための内容をご提供できればと思っています。
こんな方におすすめ
- 半導体の熱対策で苦労されている方(熱対策から熱設計に持っていきたい方)
- 半導体の放熱評価で熱電対、サーモグラフィーで苦労されている方
- 過渡熱抵抗測定を始める方、まだしっくり来ていない方
- 半導体パッケージの熱流体シミュレーション結果が実機と合わず、苦労されている方
- 構造関数の使い方にまだ自信がない方
- 半導体設計をされている方(特にパッケージング)
- 放熱材料を開発されている方
得られる知識
- 過渡熱抵抗測定の基礎知識
- 過渡熱抵抗測定の活用事例(測定事例、シミュレーションとのコラボ)
- 過渡熱抵抗測定の測定ノウハウ(やっていいこと・わるいこと)
- 電気系エンジニアが陥りがちな2つの罠、およびそれらの回避方法
プログラム
1.過渡熱抵抗測定の基礎
1.1 過渡熱抵抗測定の目的
1.2 過渡熱抵抗測定のスコープ
1.3 熱電対やサーモグラフィーによる測定に対して優れている点
1.4 評価手法(測定から構造関数の導出まで)
1.5 構造関数の活用事例
2.過渡熱抵抗測定のノウハウ
2.1 何よりも大事なこと:何のための測定か、を明確にする
2.2 配線ノウハウ
2.3 測定セッティング関連
2.4 測定再現性の確認方法
3.過渡熱抵抗測定のシミュレーションへの応用
3.1 シミュレーションを行う解析屋さんが過渡熱抵抗測定結果を欲しがる理由
3.2 シミュレーション モデル キャリブレーションの概要
3.3 両面放熱パワーモジュールを使った シミュレーション モデル キャリブレーション事例
4.化合物半導体など、新しいデバイスの過渡熱抵抗測定手法
4.1 従来のシリコン(Si)と何が違う?
4.2 SiC MOSFETの測定手法
4.3 GaN HEMTの測定手法
4.4 RC-IGBTの測定手法
5.電気系エンジニアが陥りがちな2つの罠
5.1 発熱源から複数の放熱経路を持つトポロジーを使いがち
5.2 放熱経路を示すRCラダーの各ノードを材料ごとに分けてしまう
5.3 放熱経路の正しい捉え方
6.過渡熱抵抗測定が行われる信頼性評価試験
6.1 パワーサイクル試験
6.2 出荷・受け入れ検査
□質疑応答□