セミナー概要
セミナーのテーマ
- プラスチックの粘弾性挙動と残留応力
- 時間-温度換算則とその利用
- 残留応力低減のための射出成形法
こんな方におすすめです
- プラスチック製品の設計担当者
- プラスチック製品の品質保証担当者
- プラスチック関連の技術開発者
セミナータイトル | <粘弾性挙動に起因する残留応力の理解!>プラスチック成形品の残留応力の発生機構&解放機構の予測法 |
開催日時 | 【オンライン配信】 ・このセミナーはアーカイブ付きです。 |
開催場所 | オンライン 【オンライン配信】 |
受講料 | 55,000円 各種割引特典あり。詳しくは主催会社のサイトをご参照ください。 |
主催 | サイエンス&テクノロジー |
備考 | ■配布資料 「製本テキスト」と「PDFデータ」 ※このセミナーの資料は、【製本テキスト版の送付】と【PDFデータダウンロード】の両方で配布いたします。紙もPDFも内容は同じものです。 Live配信受講 ◎ 製本テキスト(開催前日着までを目安に発送) ※開催まで4営業日~前日にお申込みの場合、セミナー資料の到着が開催日に間に合わないことがございます。 ◎ PDFデータ(印刷可/編集は不可) ※開催2日前を目安に、主催会社様HPのマイページよりダウンロード可となります。 |
<粘弾性挙動に起因する残留応力の理解!>プラスチック成形品の残留応力の発生機構&解放機構の予測法
■粘弾性挙動の時間・温度換算則の誘導方法とその活用法■
■プラスチックの時間・温度に伴う各種事象の予測法■
★ 粘弾性挙動に伴う残留応力の発生機構と低減化法とは!?
★ 時間-温度換算則を用いて、「強度、変形の長期予測と信頼性評価」へ!
講師
金沢工業大学名誉教授 工学博士
コンサルSMS 代表 新保 實 氏
(学歴)1974年3月金沢工業大学機械工学科卒、1984年3月同大学大学院工学研究科博士課程修了:工学博士受、1991-1992年マサチュ-セッツ工科大学(MIT:米国)留学.
(職歴)1974年4月金沢工業大学助手、1994年4月~2012年3月金沢工業大学教授、2012年4月(株)SMS代表取締役、2012年6月金沢工業大学名誉教授、2021年7月コンサルSMS代表.
(専門)材料力学、粘弾性学、プラスチック材料、他、
(主研究テ-マ)
1.プラスチックおよびプラスチック系複合材料の成形過程で生ずる残留応力の発生機構の解明
2.マイクロセルラ-プラスチックのプロセッシングに関する研究
(著書)“プラスチックの粘弾性特性とその利用法-成形不良対策法/発泡制御法-“
“発泡成形・中空成形・圧空成形の量産実施に向けての準備と、環境負荷低減の具体的な手段の解説”
他18編
(所属学会)
日本機械学会 永年会員(平成15年度(第81期)~平成16年度(第82期):評議員)、
プラスチック成形加工学会(平成13年度~:評議員,平成10年度~:論文査読委員)、
Cellular Polymers(UK):Editorial Member (平成18年~)、
受賞:平成11年:プラスチック成形加工学会より功労賞受賞、平成12年:SPEより貢献賞受賞、平成21年:エレクトロニクス実装学会論文賞受賞、平成21年:先端加工学会論文賞&技術賞受賞.
(WebSite)http://www2.spacelan.ne.jp/~shimbotesu/
セミナー趣旨、ポイント
プラスチックの材料定数は、他の材料のそれと比べ、時間及び温度によって著しく変化します。材料定数が時間と温度によって変化する特性を粘弾性挙動と言います。粘弾性挙動は、時間や温度によって同一材料でも、ある場所では粘性、ある場所では弾性、そしてある場所では粘弾性といった振る舞いをします。
このような粘弾性挙動に起因して、プラスチック成形品には成形時に残留応力が生ずる場合があります。この残留応力は、粘弾性挙動によって解放され、寸法変化や破壊等の経時的な不良を引き起こします。プラスチックの粘弾性挙動の時間、温度依存性には、時間-温度換算則が成立し、この法則を用いて残留応力解放に伴う変形や強度の長期予測、及び繊維強化プラスチックの諸特性の時間、温度依存性の長期予測等が可能となります。
ここでは、プラスチックの最も重要な粘弾性挙動の解釈法とその利用法、そして粘弾性挙動に伴う残留応力の発生機構及び解放機構を説明します。さらに、時間-温度換算則の確認方法と、この換算則を用いた残留応力の解放に伴う変形及び強度の予測法、加速試験法等の各事象への利用方法について説明します。最後に、残留応力低減の新しい種々の射出成形法を紹介します。
こんな方におすすめ
・プラスチック製品の設計担当者
・プラスチック製品の品質保証担当者
・プラスチック関連の技術開発者
基礎知識は特に必要ありません。基礎から説明します。
得られる知識
・プラスチックの基本特性である粘弾性特性及び熱粘弾性特性が理解できる。
・残留応力の発生機構が理解できる。
・残留応力の理論的、実験的解析方法が理解できる。
・残留応力の低減方法並びに積極的な利用法が修得できる。
・粘弾性特性・熱粘弾性特性を基準とした強度、変形の力学的取扱いの基礎が修得できる。
・粘弾性特性に成立する時間-温度換算則の概念が修得できる。
・時間-温度換算則を用いた強度、変形の長期予測法と信頼性評価法の基礎が修得できる。
・残留応力+溶剤による耐ストレスクラッキング性が修得できる。
・残留応力低減の新射出成形法が習得できる。
プログラム
1.プラスチックの最も重要な基礎知識
1.1 弾性・粘性・粘弾性の解釈法
1.2 弾性・粘性・粘弾性の利用方法
1.3 粘弾性に伴う特異現象(クリ-プ挙動、緩和挙動)
2.粘弾性体の力学の基礎
2.1 プラスチックの応力とひずみの理解
2.2 粘弾性挙動と粘弾性モデル
2.3 応力-ひずみ関係式(構成方程式)
・応力-ひずみ関係式の誘導方法
3.粘弾性挙動に起因する残留応力の発生機構
3.1 残留応力の発生要因の分類
3.2 硬化過程で生じる残留応力の発生機構
3.3 冷却過程で生じる残留応力の発生機構
3.4 残留応力の理論的・実験的解析手法
4.時間-温度換算則の理解とその利用方法
4.1 時間-温度換算則の基礎概念
4.2 時間-温度換算則の確認方法
4.3 時間-温度移動因子(ア-レニュウス型、WLF型)
4.4 時間-温度換算則の利用方法
5.時間-温度換算則を用いた各種事象の予測方法
5.1 クリ-プ変形の長期予測法
5.2 残留応力開放に伴う変形の長期予測法
5.3 CFRPの変形、強度の経時的変化の予測方法
5.4 諸特性の加速試験方法
6.残留応力低減の新射出成形法の紹介
6.1 GAP(Gas・Assist・Pressure:ガスアシストプレッシャ-法)について
6.2 GCPを用いた射出発泡成形法、射出中空成形法、射出圧空成形法
□質疑応答□