日米欧における食品包装規制の最新動向の把握と対応

  • 開催日2025年8月28日(木)
  • 形態オンライン【アーカイブ配信あり】

セミナー概要

セミナーのテーマ

  • 日本の食品衛生法改正とポジティブリスト制度への対応
  • 欧州における食品包装規制(枠組み規則、プラスチック規則など)
  • 米国における食品包装規制(連邦規則、FDA申請制度など)

こんな方におすすめです

  • 食品包装材の製造、販売に関わる事業者
  • 食品製造業者で容器包装の法規制について知りたい方
  • 海外への食品包装材輸出を検討している事業者
セミナータイトル日米欧における食品包装規制の最新動向の把握と対応
開催日時

【オンライン配信】
2025年8月28日(木)10:30~16:30
お申し込み期限:2025年8月28日(木)10:00まで

【アーカイブ配信】
視聴期間:2025年9月16日(火)~2025年9月30日(火)
お申し込み期限:2025年9月16日(火)まで

開催場所

オンライン

【オンライン配信】
・本セミナーは、主催会社様HPのマイページより視聴いただけます。
・本セミナーはビデオ会議ツール「Zoom」を使ったライブ配信セミナーとなります。

【アーカイブ配信】
・本セミナーは、主催会社様HPのマイページより視聴いただけます。

受講料55,000円

各種割引特典あり。詳しくは主催会社のサイトをご参照ください。
・E-Mail案内登録価格(割引)の適用
・2名同時申込みで1名分無料の適用
・テレワーク応援キャンペーン(オンライン配信セミナー1名受講限定)の適用

主催サイエンス&テクノロジー
備考■配布資料
PDFテキスト(印刷可・編集不可)
オンライン配信受講:開催2日前を目安に、主催会社様HPのマイページよりダウンロード可となります。
アーカイブ配信受講:配信開始日からダウンロード可となります。

日米欧における食品包装規制の最新動向の把握と対応

~2025年6月1日完全施行後の新ポジティブリストへの対応と欧米の関連法規の整理、把握~

日本、欧州、米国のポジティブリスト制度における、対象物質、GMP、情報伝達、
 新規物質申請制度の比較、安全性に関する考え方の違い

ポリマー、コーティング材、インク、フィルム、紙、接着剤、添加剤・塗布剤、金属・・・・
食品用容器包装・器具、食品製造装置、印刷機・・・・

ポジティブリスト制度完全施行と欧米における容器包装の法規制、日米欧の比較
食品衛生法と海外における容器包装の法規制の最新動向

講師

藤井包装技術事務所 所長 藤井 均 氏
※元大日本印刷(株)
【略歴】
2014年6月まで大日本印刷株式会社にて包装材料の開発、包装設計に従事
2016年6月まで容器包装に関する業界団体に所属
2016年7月より藤井包装技術事務所を開設

【専門】
高分子材料・包装関連の法律、規制

セミナー趣旨、ポイント

 日本のポジティブリスト制度は2020年6月1日施行され、施行後5年間の経過措置を経て2025年6月1に完全施行となった。2020年6月1日以前に使用実績のある器具容器包装の原材料がポジティブリストに収載された。ポジティブリストにない物質は新規申請が必要となる。2025年6月1以降使用合成樹脂は、新ポジティブリストでの適合確認及び各樹脂の構成モノマーの適合確認を行う必要がある。新ポジティブリストの収載物質名は、重合体の特徴に応じた物質名による名称に変更となり、各樹脂に定められた構成モノマーからなる合成樹脂のみが使用可能となった。新ポジティブリストへの適合手順について説明する。さらに、食品衛生法では、合成樹脂を一般規格と個別樹脂規格(溶出量等)により管理しているので、新ポジティブリスト収載物質も、すでに制定されている個別樹脂の規格基準及び一般規格で管理される。ポジティブリスト物質と既存の規格基準値の対応について説明する。
 欧州では、プラスチック材料・製品の市場投入の要件として、枠組み規則、適正製造基準、プラスチック規則に適合し、適合宣言書を発行することが求められる。枠組み規則は、一般原則、表示、トレーサビリティ、適正製造基準規則は食品と接触する材料および製品を対象に定め、プラスチックチック規則は、ポジティブリスト対象物質(主にモノマー)、溶出量の規格・基準、多層材料の扱い、溶出試験方法等を定めている。適合宣言は、欧州輸出には必要になるので、適合宣言内容や事例について説明する。再生プラスチックを食品用容器に使用する条件がプラスチック規則に追加された(2025.2)。
 米国では、食品接触材は「間接食品添加物」とみなされ、連邦規則(CFR)の第21条の規定に基づき管理されている。米国市場投入においては、使用包装材が連邦規則に適合していることを確認し、連邦規則にない食品接触物質はFDAに届出をする必要がある。連邦規則集により、接着剤・コーティング剤、紙・板紙の規格基準及び、プラスチックポリマー毎の個別規格、添加剤の規格を説明する。FDA登録制度、FCN届出制度、及び安全性の判断基準につい述べる。
 日本、欧州、米国のポジティブリスト制度における、対象物質、GMP、情報伝達、新規物質申請制度の比較を行い、安全性に関する考え方の違いについて説明する。

得られる知識

日本:食品衛生法の改正、ポジティブリスト制度への適合
欧州:枠組み規則、適正製造基準、食品に接触することを意図した食品包装規制(プラスチック規則)
米国:食品包装規制(FFDCA、連邦規則集) 新規物質申請制度(FAP登録・FCN届出)

プログラム

1.日本における食品用器具・容器包装規制
 1.1 食品衛生法の改正
  (1)改正食品衛生法体系(法律、政省令、告示)
  (2)ポジティブリスト制度概要
  (3)ポジティブリスト制度での事業者の義務
    ①器具容器包装の原材料をポジティブリスト収載物質に限定
    ②器具又は容器包装を製造する営業の施設の衛生的な管理(GMP)
    ③情報伝達
 1.2 旧ポジティブリスト(2025.5.31まで)
  (1)一般規格
  (2)ポジティブリスト規定方法・形式
  (3)ポジティブリスト収載物質
     ポリマー、コーティング材、添加剤、塗布剤
 1.3 ポジティブリストの改正
  (1)ポジティブリストの収載物質(合成樹脂)の範囲
  (2)基材の改正内容
     樹脂区分、収載物質名、制限の撤廃
  (3)添加剤の改正内容
    収載内容の整理:消除、移動、統合、制限の変更
 1.4 新ポジティブリスト(2025.6.1施行)
  (1)一般規格
  (2)第1表基材
    ①新材質区分
    ②ポジティブリスト新形式
    ③高分子構成モノマー
  (3)新旧ポジティブリスト高分子の対応
  (4)第2表添加剤
 1.5 ポジティブリスト収載物質と既存合成樹脂の規格基準との対応
  (1)既存規格基準 
  (2)ポジティブリスト収載物質と既存合成樹脂との対応
  (3)ポジティブリスト収載物質の規格基準
  (4)器具・容器包装規格の改正案(総溶出物規格の導入)
 1.6 既存物質・新規物質申請の手続き
 1.7 ポジティブリスト対象範囲各論

2.欧州における容器包装の法規制
 2.1 枠組み規則
 2.2 食品と接触することを意図した材料および物品の適正製造基準(GMP)
 2.3 プラスチック規則
  (1)適応範囲
  (2)プラスチック材料および製品の欧州市場投入要件
  (3)ポジティブリスト
    ①認可されたモノマー、他の出発物質、微生物醗酵高分子
    ②添加剤、製造助剤
    ③化学物質のグループ規制
    ④プラスチック材料及び成形品に再生プラスチックを使用できる条件
  (4)材料及び製品への規制
  (5)多層材料及び製品のEU規則
  (6)適合性試験
    ・特定移行量試験
    ・総移行量試験
  (7)ラベリング、適合宣言および文書化
     適合宣言内容、事例
     義務事業者
 2.4 新規物質の申請ガイドライン
 2.5 安全性評価 
 2.6 再生プラスチック材料および食品との接触を意図した製品の規則

3.米国における容器包装の法規制
 3.1 連邦食品医薬品化粧品法
 3.2 連邦規則集(ポジティブリスト)
  (1)一般規則
  (2)適正製造基準
  (3)接着剤、コーティング材
  (4)紙・板紙
    ①認可物質
    ②溶出試験
    ③食品分類・疑似溶媒
  (5)ポリマー
    ①オレフィンポリマー
    ②ナイロン樹脂
  (6)ラミネート品
  (7)添加剤、製造助剤
 3.3 FDA認可申請制度
    食品添加物申請制度
    規制の閾値を適用する制度
    GRAS物質制度
 3.4 FCN届出制度
  (1)FCN届出範囲
  (2)移行試験・推定1日摂取量
  (3)毒性試験
  (4)安全性評価

4.日・米・欧のポジティブリスト制度比較
  (1)ポジティブリスト制度・GMP・情報伝達等
  (2)新規物質申請制度
  (3)再生プラスチックの容器包装使用規制

質疑応答