薄膜の剥離メカニズムと密着性の評価、改善手法

セミナー概要

セミナーのテーマ

  • 薄膜の剥離メカニズムと原因の理解
  • 密着性の評価方法と材料設計への応用
  • 剥離トラブルへの具体的な対処手順

こんな方におすすめです

  • 薄膜材料・デバイスの設計開発、製造プロセス、品質管理に関わる中堅技術者
  • 薄膜の密着性に関する基礎知識を習得したい初学者
  • 新製品開発やトラブルシューティングで密着性に関する技術課題を解決したい方
セミナータイトル薄膜の剥離メカニズムと密着性の評価、改善手法
開催日時 【ライブ配信】

2025年12月11日(木)10:00~16:30
お申し込み期限:2025年12月11日(木)9:30まで

開催場所/配信の補足・注意事項

・本セミナーは、主催会社様HPのS&T会員マイページより視聴いただけます。
・本セミナーはビデオ会議ツール「Zoom」を使ったライブ配信セミナーとなります。

受講料55,000円

定価:本体50,000円+税5,000円
E-Mail案内登録価格:本体47,500円+税4,750円

受講者2名以上の場合:【2名同時申込で1名無料】対象セミナー
2名で55,000円 (2名ともE-Mail案内登録必須​/1名あたり定価半額の27,500円)
▼1名分無料適用条件
※2名様ともE-Mail案内登登録が必須です。
※同一法人内(グループ会社でも可)による2名同時申込みのみ適用いたします。
※3名様以上のお申込みの場合、上記1名あたりの金額で受講できます。
※受講券、請求書は、代表者に郵送いたします。
※請求書および領収証は1名様ごとに発行可能です。
(申込みフォームの通信欄に「請求書1名ごと発行」と記入ください。)
※他の割引は併用できません。
受講者1名の場合:テレワーク応援キャンペーン【オンライン配信セミナー受講限定】
1名申込み: 受講料 44,000円(E-Mail案内登録価格 42,020円 )
定価:本体40,000円+税4,000円
E-Mail案内登録価格:本体38,200円+税3,820円
※他の割引は併用できません。
主催サイエンス&テクノロジー
備考■配布資料
PDFデータ(印刷可・編集不可)
※開催2日前を目安に、主催会社様HPのS&T会員マイページよりダウンロード可となります。

薄膜の剥離メカニズムと密着性の評価、改善手法

金属・無機スパッタ膜の剥離トラブルに実践的に対処する際に知っておくべきこと
樹脂コーティング膜についても実例を示しながら解説

なぜ剥離が発生するのか?剥離発生の要因をどう考えるのか?具体的にどのように剥離に対処するか?
薄膜の密着性にまつわる技術課題を解決されたい方、密着についての品質管理に関わる方は聴いておきたい!
薄膜の密着性の問題に対処する際に知っておくべき基本的な内容を基礎から易しく解説します。

講師

ペルノックス(株) 開発・事業戦略・品質環境保証管掌 取締役 工学博士 岩村 栄治 氏

【略歴】
1990年 東京大学工学研究科修士課程修了(金属工学専攻)
2000年 工学博士(東京大学)
1990年~2001年 (株)神戸製鋼所 技術開発本部 研究員
1994年~1996年 スタンフォード大学材料科学工学科 客員研究員
2002年~2005年 科学技術振興機構 さきがけ研究21 個人研究者
2005年~ 荒川化学工業(株)
2013年~ ペルノックス(株)(出向)

【受賞】
日本金属学会論文賞、地方発明表彰支部長賞、全国発明表彰発明賞

セミナー趣旨、ポイント

 本セミナーでは、薄膜の密着性の問題に実践的に対処する際に知っておくべき基本的な内容について、具体的な問題点とその解決のキーポイントの例示→その技術内容に関わる最低限知っておきたい基礎事項の紹介→具体例などを使ってより詳しい解説、という順で平易に解説します。特に、なぜ剥離が発生するのか、密着力が弱いことが原因なのか、という点に焦点を絞って、界面や表面、応力影響、剥離・破壊の基本知識、密着性改善の考え方、密着性や機械的特性の評価方法の原理や測定上のポイントについて詳しく解説します。具体例として、主に金属や無機のスパッタリング薄膜を取り上げますが、樹脂コーティング膜等についてもいくつかの実例を示しながら解説します。さらに、様々な剥離形態をどのように観察して剥離発生の要因を考えるか、実際に剥離が発生した場合に具体的にどのように対処するかについてクローズアップします。

 初学者、中堅技術者で薄膜の密着性に関して基本知識から習得したい方、新製品開発やトラブルシューティングで密着性に関する技術課題を解決したい方、さらには品質管理等で密着性の評価技術の本質を理解したい方に適した内容です。本講座を通じて、密着性の概略を把握していただき、現象の本質を理解して、個々の技術課題に対応される第一歩となれば幸いです。

こんな方におすすめ

薄膜材料・デバイスの設計開発、製造プロセス、品質管理にかかわる中堅技術者、初学者

得られる知識

・薄膜の剥離・破壊、機械特性に関わる基礎知識、評価方法、解析方法
・薄膜/基板界面などの微視的構造の基礎知識
・薄膜の剥離部を観察する際の注意点
・薄膜の剥離トラブルに直面した時の具体的な対処手順
・薄膜の様々な剥離モードに応じた、密着性を向上させる材料設計の考え方

プログラム

1.なぜ剥離が発生し、どのように改善するのか
 Introduction 薄膜の剥離トラブルの解決に苦労する理由
 1.1 膜剥離を理解・対策するための3つのポイントとは
   ・剥離形態を観察することで何がわかるか
   ・剥離原因を簡単に絞り込む方法
 1.2 異種材料間の界面を観察してみよう:
   ・剥離トラブルを避けて、密着性を向上させるためには界面のどこの何をみるべきか?
 1.3 異種材料界面がくっついている根本的な要因は何か?
 1.4 密着と粘着・接着との違い
 1.5 薄膜が剥離するとは?:
   ・負荷条件と、膜の剥離・破壊原因および歪みエネルギーの影響と剥離・破壊のモード
    (引張/圧縮力の負荷、ヒートサイクル、高温保持によっておこる剥離・破壊形態の違い)
 1.6 薄膜の剥離・破壊に影響を与える応力を理解するポイント
   ・膜応力とは?
   ・薄膜形成時に生じる応力と、密着性測定時に生じる応力をそれぞれ詳しく知ろう
 1.7 密着性向上の対策につなげる効果的な考え方と密着性改善の手法

2.密着性をどのように評価し活用するのか
 Introduction 剥離対策に密着力測定はどこまであてになるのか?
 2.1 密着力の測定方法、条件の選び方:測定条件の影響と測定値の持つ意味
 2.2 スクラッチ試験で現れる剥離・破壊の見た目から密着性を読み解く:材料設計への活かし方
   ・半定量的評価としてどこまで信用して良いか、どう評価結果を使うか?
   ・壊れ方が示してくれる剥離・破壊の要因の解釈の仕方
   ・スクラッチマップを活用する
 2.3 スクラッチ法から得られる密着力に関わる情報と材料設計への活かし方
 2.4 スクラッチ法の樹脂コーティング膜の密着力評価への展開

3.剥離のトラブルにどのように対処するのか
 Introduction よくある剥離トラブル時の対応における失敗例
 3.1 剥離が起こった時の対処の手順と解析の方法
 3.2 ケーススタディ1:思い込みで剥離対策をしてないか?(剥離の状況を丁寧に観察しよう)
 3.3 ケーススタディ2:一般的な剥離対策の常識を信じて良いか?(対策のアプローチを再考しよう)

4.まとめ

□ 質疑応答 □