セミナー概要
セミナーのテーマ
- マテリアルズ・インフォマティクス (MI) の基礎と応用
- 計算科学・情報科学を活用した高分子材料開発事例
- 企業におけるデジタル技術を活用した材料・プロセス設計
こんな方におすすめです
- 高分子材料設計やプロセス設計に携わる研究者・技術者
- MIやシミュレーションの導入を検討している方
- 研究開発におけるDX推進担当者・管理者
セミナータイトル | 高分子材料の開発・設計における計算科学やAI・MI活用の最新動向 |
開催日時 | 【ライブ配信】 2025年11月5日(水)11:00~16:15 【アーカイブ配信】 |
開催場所/配信の補足・注意事項 | 【Zoomを使ったWEB配信セミナー受講の手順】 |
受講料 | 55,000円(税込、資料付) ■会員(案内)登録していただいた場合、通常1名様申込で55,000円(税込)から |
主催 | R&D支援センター |
受付中
高分子材料の開発・設計における計算科学やAI・MI活用の最新動向
講師
◆◇◆ 第1部 ◆◇◆
北海道大学 大学院理学研究院化学部門 助教
堤 拓朗氏
<ご略歴>
2021年 北海道大学大学院理学研究院化学部門 量子化学研究室 博士研究員
2022年 北海道大学創成研究機構 L-Station
兼 同大学 大学院理学研究院化学部門 量子化学研究室 特任助教
2023年 北海道大学大学院理学研究院化学部門 物質化学研究室 助教
<学協会>
日本化学会、理論化学会、高分子学会、分子科学会 など
◆◇◆ 第2部 ◆◇◆
(株)レゾナック 計算情報科学研究センター フェロー 計算情報科学研究センター長
奥野 好成氏
<ご略歴>
慶應義塾大学 理工学部化学科 卒業
慶應義塾大学 大学院 理工学研究科化学専攻 修士課程修了
化学メーカー就職
京都大学 工学博士(論文提出による)
独立行政法人、ソフトウェア会社勤務を経て、
昭和電工株式会社 研究開発本部研究開発センター計算科学グループリーダー、
事業開発センター計算科学・情報センター長、
理事 融合製品開発研究所 計算科学・情報センター長、
株式会社レゾナック 理事 計算情報科学研究センター長、を経て
フェロー 計算情報科学研究センター長、現在に至る
◆◇◆ 第3部 ◆◇◆
東レ(株) 先端材料研究所 研究員
西川 智裕氏
〈ご略歴〉
2019年 京都大学大学院工学研究科 修士課程修了
2019年 東レ株式会社 入社
〈学協会〉
近畿化学協会コンピュータ化学部会 部会員
新化学技術推進協会MI推進WG WGメンバー
東レ(株) 先端材料研究所
菊辻 卓真氏
〈ご略歴〉
2019年 京都大学大学院工学研究科 修士課程修了
2019年 東レ株式会社 入社
セミナー趣旨、ポイント
受講対象者、必要な予備知識
特に予備知識は必要ありません。基礎から解説いたします。
難しい話も含まれますが、エッセンスは分かるように解説いたします。
プログラム
◆◇◆ 第1部 ◆◇◆
マテリアルズ・インフォマティクスの基礎と研究開発:高分子化学への展開
【趣旨】
本講義では、マテリアルズ・インフォマティクス(MI)における機械学習の基礎と応用を、特に化学・高分子分野に焦点を当てて解説します。まず、実務で機械学習を活用する際に意識すべきポイントを整理し、基礎概念や代表的な特徴、そして入力や出力の妥当性を判断するために欠かせないドメイン知識の重要性を明確にします。続いて、教師あり学習・教師なし学習を含む各種アルゴリズムの特徴や適用範囲、モデル構造と評価方法を整理します。さらに、研究開発におけるMIの応用例として、物性予測や構造生成の観点から、有機化合物、無機化合物、高分子材料への事例を紹介します。
後半では、高分子インフォマティクスの課題を概観し、最先端研究や所属研究室での取り組みを解説します。最後に、仮想高分子構造データベースを活用した高分子化学空間の探索、合成可能性評価、構造物性相関解析の事例を示し、受講者が実務でMIを応用するための具体的かつ実践的な視点を提供します。
【習得できる知識】
◎機械学習の基本原理やアプローチ、主要な手法の特徴を理解できる。
◎研究開発におけるマテリアルズ・インフォマティクスの応用事例や、高分子インフォマティクス分野の課題・現状を踏まえ、実務へ応用するための考え方と具体的な方法を習得できる。
◎最新の研究動向から、実務に活かせる具体的な着想やヒントを得られる。
【受講対象】
◎マテリアルズ・インフォマティクスの導入を検討されている方
◎マテリアルズ・インフォマティクスや機械学習を触れ始めた方。
◎高分子インフォマティクスの課題や現状、最先端研究を知りたい方。
◎化学分野の技術者を想定。
【プログラム】
1.機械学習の基礎
1-1. 機械学習・AIとは
1-2. マテリアルズ・インフォマティクスにおける機械学習
1-3. 機械学習の基礎
1-4. なぜ化学者が機械学習に取り組むのか
1-5. まとめ
2.機械学習の手法
2-1. 機械学習手法の分類
2-2. 教師なし学習:クラスタリング
2-3. 教師あり学習:分類モデル
2-4. 教師あり学習:回帰モデル
2-5. 教師あり学習:分類と回帰の両方に対応可能
2-6. 教師あり学習:ニューラルネットワーク
2-7. 機械学習モデルの構造と検証
2-8. 説明可能AI:機械学習のホワイトボックス化
2-9. まとめ
3.マテリアルズ・インフォマティクス
3-1. はじめに
3-1. マテリアルズ・インフォマティクスに必要なデータベース
3-2. マテリアルズ・インフォマティクスの着眼点
3-3. 例:化学構造から物性予測:無機材料分野
3-4. 例:化学構造から物性予測:高分子分野
3-5. 例:有機化合物に関するインフォマティクス研究
3-6. 例:重合プロセスによる物性の最適化
3-7. まとめ
4.高分子インフォマティクスの課題と現状
4-1. 大規模データベースの不在
4-2. 高分子化学空間の拡張:SMiPoly、PI1Mの紹介
4-3. RadonPyコンソーシアム:PolyOmics
4-4. 我々のアプローチ:高分子構造異性体による網羅的生成
4-5. PolyENUの概要
4-6. PolyENUデータベースが持つ高分子化学空間
4-7. まとめ
5.PolyENUデータベースを活用した最先端研究
5-1. 高分子化学空間における物性探索
5-2. 仮想高分子の合成可能性評価
5-3. 高分子構造と高分子物性に関する構造物性相関解析
6.まとめ
質疑応答
◆◇◆ 第2部 ◆◇◆
計算科学や情報科学を活用した研究開発事例紹介
【趣旨】
計算情報科学研究センターは、計算科学と情報科学を用いて「考える化学」を推進し、研究開発を牽引している。シリカ基板をセリア研磨材で研磨する化学機械研磨スラリーやハードディスクメディアの開発では、分子動力学シミュレーションにより、複雑な化学的および動的な挙動を正確かつ効率よくシミュレーションし、化学機械研磨プロセスやスパッタリングの機構を解明した。また、数密度拡張連結性フィンガープリントと機械学習アプローチを組み合わせたポリマー特性予測法を開発し、ポリマー特性予測を可能とした。更に、CALPHAD法の計算時間を短縮するために深層学習モデルを開発し、高速に熱力学的平衡状態を計算し、正確に状態図を再現できるようになった。イジングモデルに基づくアニーリング法を用いて材料組成を最適化するシステムを開発し、量子コンピューティング技術を活用して、溶解度を最大化しコストを最小化する混合溶媒の探索や、機械学習を用いた複合材料配合の最適化を効率的に実現することが可能となった。
【習得できる知識】
◎研究開発を進める上で、計算科学や情報科学を活用するイメージを習得することができます。
【受講対象】
◎計算科学や情報科学に興味のある研究開発従事者
【プログラム】
1.計算情報科学研究センター紹介
2.計算科学の活用事例紹介:分子動力学計算の活用
2-1.化学機械研磨機構の分子動力学解析
2-2.ハードディスクメディアの分子動力学解析
3.情報科学の活用事例紹介:ポリマーの数密度記述子構築と機械学習による複数物性最適化
3-1.数密度拡張連結性フィンガープリント(ECFP)に基づく記述子でのポリマー特性の予測
3-2.ベイズ最適化によるポリマー特性の最適化
3-3.フィルム特性の最適化:AI vs 人間
4.計算科学×情報科学の活用事例:トランスフォーマーを用いた熱力学的平衡状態予測
4-1. トランスフォーマーの概要
4-2. トランスフォーマーでの熱力学的平衡状態計算の学習
4-3. トランスフォーマーでの熱力学的平衡状態計算の予測
4-4. 予測結果の精度と予測時間
5.最先端計算科学技術×情報科学技術の活用:量子コンピューティング技術による最適化
5-1. 溶媒特性の最適化への量子コンピューティング技術活用
5-2. 複合材料の配合最適化への量子コンピューティング技術活用
6.まとめ
質疑応答
◆◇◆ 第3部 ◆◇◆
企業におけるシミュレーションとインフォマティクスを活用した高分子材料・プロセス設計
【趣旨】
材料開発の高度化・効率化が求められる昨今、シミュレーションやインフォマティクスといったデジタル技術の活用が不可欠となっており、東レにおいてもデジタル技術と各事業のドメイン知識を融合した独自の材料開発を進めています。本セミナーでは、高分子材料・プロセス設計へのデジタル技術活用について、当社の戦略と実践例をご紹介します。まず、当社の研究体制とデジタル技術活用の全体像を概説し、社内普及への取り組みについて説明します。次に、シミュレーションやMI・PIなどデジタル技術の概要と課題を述べます。これら課題への具体的な取り組み事例として、マルチスケールシミュレーションによる樹脂粘弾性予測、MIを用いた少数データでの材料設計、高分子分離膜設計への分子シミュレーションとPIの適用などを紹介します。さらに、データベースや電子実験ノートに収録されているデータのインフォマティクスによる統合的な活用についても触れたいと思います。
【習得できる知識】
◎素材メーカーの研究開発現場におけるDX推進の考え方
◎高分子材料・プロセス設計におけるMI・PI・シミュレーション活用のノウハウ
◎シミュレーションとインフォマティクスを融合した材料・プロセス設計の事例
◎高分子材料・プロセス設計におけるデジタル技術活用の課題とその解決方法
【受講対象】
◎高分子材料設計やプロセス設計にシミュレーションやマテリアルズインフォマティクス(MI)・プロセスインフォマティクス(PI)を活用することに興味がある方
◎シミュレーションやMI・PIをどのように適用するか学びたい方
◎研究開発部署のDX推進担当者・管理者
【プログラム】
1.はじめに
1-1 自己紹介・会社紹介
1-2 東レの研究体制およびデジタル技術活用の概要
1-3 DXテーマ選定・テーマ推進体制・他部署連携についての考え方
1-4 デジタル技術の社内普及への取り組み
2.シミュレーションとインフォマティクスを活用した高分子材料・プロセス設計
2-2 シミュレーション・インフォマティクスの概要
(1)高分子材料設計に用いるシミュレーション
(2)マテリアルズインフォマティクス(MI)、プロセスインフォマティクス(PI)
2-3 高分子材料・プロセス設計におけるデジタル技術活用の課題
(1) シミュレーションの課題
(2) インフォマティクスの課題
(3) MI・PIに向けたデータベース構築の課題
3.開発・適用事例
3-1 マルチスケールシミュレーションによる樹脂粘弾性予測
3-2 MIによる少数データを用いた樹脂材料設計
3-3 高分子分離膜の設計
(1)分子シミュレーションによる膜表面設計
(2)マルチスケール相分離シミュレーションによる多孔構造設計
(3)PI・シミュレーションによる紡糸プロセス安定化
3-4 データベース・電子実験ノートにおける収録データの統合的な活用
4.まとめ
質疑応答
スケジュール
◆第1部◆11:00~12:00
(昼休憩)12:00~13:00
◆第2部◆13:00~14:30
(小休憩)14:30~14:45
◆第3部◆14:45~16:15
スケジュールは目安です。変更となる可能性がございます。
受付中