セラミックス材料を扱うための実践的な総合知識

このセミナーは終了しました

  • 開催日2025年4月21日(月)
  • 形態オンライン【アーカイブ配信あり】
セミナータイトルセラミックス材料を扱うための実践的な総合知識
開催日時

【オンライン配信】
2025年4月21日(月)13:00~16:30
お申し込み期限:2025年4月21日(月)12:30まで

【アーカイブ配信】
視聴期間:2025年5月9日(金)~2025年5月22日(木)
お申し込み期限:2025年5月9日(金)16:00まで

開催場所

オンライン※アーカイブ配信あり

【オンライン配信】
・本セミナーは、主催会社様HPのマイページより視聴いただけます。
・本セミナーはビデオ会議ツール「Zoom」を使ったライブ配信セミナーとなります。

【アーカイブ配信】
・本セミナーは、主催会社様HPのマイページより視聴いただけます。

受講料49,500円

各種割引特典あり。詳しくは主催会社のサイトをご参照ください。
・E-Mail案内登録価格(割引)の適用
・2名同時申込みで1名分無料の適用
・テレワーク応援キャンペーン(オンライン配信セミナー1名受講限定)の適用

主催サイエンス&テクノロジー
備考配布資料は製本資料(開催日または視聴開始日の、5日前に発送予定)
※オンライン配信受講を開催まで4営業日~前日にお申込みの場合、セミナー資料の到着が、開講日に間に合わない可能性があります。

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セラミックス材料を扱うための実践的な総合知識

~積層セラミック電子部品の開発のために~

積層セラミック電子部品の開発に必要な要素技術と材料技術、プロセス技術の要となる
 セラミックス材料の総合的かつノウハウな知識を提供致します
電子セラミックス部品の高性能化、高機能化に対応するために
焼結、金属の酸化、酸化物の還元、酸化還元の熱力学、格子欠陥制御、粒成長、等のセラミックスの基礎知識
 スラリー組成設計、分散性、シート成形、スラリーの乾燥、
内部電極の組成・焼結性・積層工程、金属粉末性状、焼成雰囲気制御等の積層セラミック製造プロセスの基礎知識

講師

●講師の名前や経歴ををここに入力。複数人の場合は、この行を複製する

セミナー趣旨、ポイント

 スマートフォーンなどの小型電子機器から、自動車のEV化、自動運転化、また、5G、IoTの進展に伴い、生活のあらゆる分野で、積層セラミックコンデンサ(MLCC)に代表される積層セラミック電子部品はその需要の大幅な増大が見込まれています。さらに最近ではAIサーバ-やAIエッジデバイスの需要拡大も加わり、今後もさらなる需要増大が期待されています。積層セラミック電子部品の小型化、高性能化は用いるセラミックス材料の材料設計、製造プロセスに負うところが大きく、また、スラリーの分散、シート成形、焼成工程などセラミックス製造プロセス技術の高度化によるところも大きいのですが、ノウハウの世界が多く、開発の中で躓いてしまう、教科書では学べない世界でもあります。
 本セミナーでは、積層セラミック電子部品の生産や開発に直接に携わる技術者、研究者の方、およびセラミック材料、電極材料、有機バインダー材料、有機溶剤など積層セラミック電子部品に関係する素材の技術者、研究者の方にMLCCの製造プロセス技術を例に、セラミック製造に必要な要素技術、積層セラミック製造プロセス技術を概説します。まずは、電子セラミックスの設計として、相図、粒成長などセラミックスの焼結性、粒界の役割を説明し、次に積層セラミック製造プロセス技術として、セラミックスラリーの組成設計から、内部電極ペースト、電極印刷、積層、脱バインダー/焼成工程など、最近の技術動向を踏まえて、製造プロセス上のポイントを学習できるようにしています。
 以上、積層セラミック電子部品の開発に必要な材料の基礎知識から重要な積層セラミック製造工程まで、トータルな視点で理解することで、個々の担当技術課題が明らかになると考えています。このセミナーで全体像を理解して頂き、積層セラミック電子部品に直接ないし間接的に係わる技術者の日々の技術的な課題に対して、ご参考になれば幸甚です。

こんな方におすすめ

     積層セラミック電子部品に使用される材料(セラミックス材料、電極材料、バインダーなど有機材料)の研究開発に係わる技術者、および生産の第一線で商品開発に従事される開発担当者、製造に係わる技術者、品質管理や故障解析に係わる技術者の方に聴講していただければと思っています。特に第一線で苦労され、全体を通したセラミックスに関する知識を得る機会、経験が多くない若手の技術者に、電子セラミック材料の特徴、プロセス技術の全体像を知っていただければと考えています。また、積層セラミック電子部品に係わるさまざまな素材、部材を供給され、研究開発されている技術者の方々には、セラミックスの特徴や積層製造プロセスの概要を理解することで、皆様の研究開発や生産の方向性や課題解決に役立つ事を確信します。

得られる知識

    セラミックスに関する基礎知識:相図、焼結、粒成長、酸化還元の熱力学、焼成雰囲気制御、アニール、
    積層セラミック製造プロセスの基礎知識:スラリー組成設計、分散性、スラリーの乾燥、内部電極の組成、金属粉末性状、内部電極の焼結性、積層工程、焼成雰囲気制御、

プログラム

前半部
 積層セラミック電子部品に用いられる酸化物セラミックスでは、原料粉末から焼結体になる過程での、焼結性、粒成長、粒界の影響が大きく、積層セラミック電子部品の電気特性を左右します。MLCCを例に取り、積層電子セラミックの製造プロセスの中で、セラミックスの本質である焼結性、焼結体の構造に関して、説明していきます。

1.積層セラミックス電子部品の概要
 ・電子セラミックスの種類、組成、外部電極、チップ形状変遷、原料の微細化

2.セラミックスの基礎知識
 ・セラミックスの微構造、結晶構造、粒界構造、単位格子、
 ・セラミックスの焼結現象、粒成長、物質移動
 ・相平衡と状態図、全率固溶系、共晶系、包晶系、焼結助材、液相生成、

3.セラミックスの焼結時の粒成長とその影響(MLCC用BaTiO3を例に)
 ・粒成長、粉末X線回折、不均一歪み、誘電特性への影響、粒界エッチング

4.粒成長が見られないコアシェル構造のセラミックス(MLCCを例に)
 ・コアシェル構造、誘電体原料製造、添加成分の分散、粒界拡散、

5.粒成長する電子セラミックス
 ・シフター、インヒビター。粒径分布
 ・残留応力、降温時の粒成長、熱間弾性率

6.粒界の役割
 ・対応粒界、格子静力学シミュレーション、酸素空孔の安定性、
 ・酸素の拡散、異種元素の偏析、長期信頼性、

7.脱バインダーと焼成プロセス
 ・焼成プロフィール、金属の酸化、酸化物の還元、平衡酸素分圧、酸素分圧制御、
 ・残留炭素、酸素空孔生成、アニール処理、ネック成長、高速焼成

後半部
 積層セラミック電子部品を製造する際に、製品の品質、および長期信頼性に影響する主な製造プロセスでの技術ポイントを示し、技術課題や対応策を概説します。

8.積層セラミック電子部品の製造プロセス概要
 ・積層コンデンサ(MLCC)、積層インダクタ、積層圧電体

9.スラリーの分散
 ・分散方法、ボールミル、回転速度、ビーズミル、ビーズ径、周速
 ・スラリーの分散性評価、沈降体積、比表面積と粒径
 ・粒度分布、測定、メディアン径、個数基準、体積基準

10.シート成形
・乾燥ゾーン、恒率乾燥、ベナードセル、
 ・シート表面粗さ、添加物の分散性、信頼性の影響

11.スラリー組成
 ・可塑剤、分散剤、顔料容積比(PVC)、
 ・吸着バインダー、フリーなバインダー、CPVC、シート強度
 ・凝集構造、チクソトロピー、

12.剥離・積層
 ・面剥離、線剥離、温間等方プレス(WIP)

13.内部電極ペーストの設計(MLCCのNi電極を例に)
 ・内部電極の薄層化、焼結性、収縮、カバレッジ
 ・微粒Ni粉 CVD法、液相法
 ・Niペースト組成、内部電極印刷、塗布形状、シートアタック、ネガパターン印刷
 ・内部電極収縮、共材の効果、表面コーティング

14.外部電極形成
 ・バレル研磨、焼成前バレル、焼成後バレル、塗布方法、浸漬法、
 ・外部電極の構成

15.積層セラミック電子部品の故障要因
 ・ボイド、剥離、クラック、マイグレーション
 ・耐湿不良、Snウイスカー
 ・故障解析手順、不良解析例、電界集中

質疑応答

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